Nick Drakeの遺作。沁みるねぇ。
"Pink Moon" Nick Drake(Island)
わずか3枚のアルバムを残してこの世を去ったNick Drakeだが,生前はうつ病に悩まされる中,最終作(遺作)として残したアルバムが本作である。わずか28分という短い収録時間ではあるが,紛うことなきNick Drakeのメロディ・ラインが聞かれる。
私にとってNick Drakeの音楽への入口はBrad Mehldauだった。Brad Mehldauが"River Man", "Day Is Done",更には"Time Has Told Me"のような曲を取り上げるのは,今にして思えば,Nick Drakeの紡ぐメロディに,Brad Mehldauの音楽との同質性があったがゆえだと思えてくる。Brad MehldauはNick Drakeの音楽にシンパシーを感じていたはずなのだ。
前2作と異なり,ここではNick Drakeのギターの弾き語り(タイトル・トラックだけピアノがオーヴァーダビングされる)で歌われるが,こうしたスタイルにより,Nick Drakeの心象がよりストレートに出たのではないかと思える。生前,Nick Drakeのアルバムはちっとも売れなかったようだが,それでもその後の評価はうなぎ上りであり,極めて強い影響力を持つミュージシャンとして認識されているが,黄泉の世界でNick Drakeはそれをどう思うか。
本作のエンジニアリング(及び実質的プロデューサー)を務めたJohn Woodは本作について「剝き出しの魂を見ているような気がした」と語っているが,まさにそういう音楽である。決して気楽に聞ける音楽ではないが,実に深い音楽であり,ちゃんと相対しなければならないと感じさせる。星★★★★★。
Personnel: Nick Drake(vo, g, p)
本作へのリンクはこちら。
« トロンボーンのワンホーン・アルバムを作ってしまうJ.J. Johnsonの熟練技。 | トップページ | 聞き流すもよし,傾聴するもよしのウエスト・コースト・ジャズのコンピレーション。 »
「SSW/フォーク」カテゴリの記事
- ようやく現物が届いたMike ReidとJoe Henryのアルバム。どえりゃ~渋い!(2025.12.11)
- Rachael Yamagataの新作の現物が到着。(2025.10.21)
- 紆余曲折を経て"Joni’s Jazz"をようやく入手。(2025.10.07)
- 豪華ゲストを迎えたStephen Bishopの引退アルバム。(2025.09.19)
- 久しぶりのブラックホークの99枚:今日はBryn Haworth。(2025.08.22)
« トロンボーンのワンホーン・アルバムを作ってしまうJ.J. Johnsonの熟練技。 | トップページ | 聞き流すもよし,傾聴するもよしのウエスト・コースト・ジャズのコンピレーション。 »

























































































コメント