Bill Evans@Blue Note東京参戦記。Dave Wecklが最高だ。

昼間の会社のイベントでの対応を済ませて,前日のTerence Blanchardに続いてのBlue Note東京2連戦である。上の写真は当日のライブの模様(Blue Noteのサイトから拝借)。
Bill Evansは新作"Who I Am"をリリースしたばかりということもあり,そこからの選曲が多かったようだが,前にも書いた通り,Bill Evansのスタジオ作はイマイチ面白みに欠けるところがあって,ライブの方がずっとよく感じるというのが私の正直な感覚だ。今回も新作はストリーミングで予習していったが,悪くはないとしても,無茶苦茶いいかというとそんなことはなかった。だが,このライブにおいては参加メンバーにも恵まれて,タイトな演奏を聞くことができた。やはりこの人はライブの方がいいと思ってしまう。
そうは思いつつ,私にとってこのライブの白眉はDave Wecklのドラムスであり,その次に感心したのがTill Brönnerのラッパであった。ライブを通して,私の目はDave Wecklのドラミングに釘付けだったと言ってもよいぐらい,その見事なテクニックとドライブ感が素晴らしかった。私はDave Wecklのリーダー作も何枚か保有しているが,私は彼がリーダーとしてバンドを連れてきてもいいのではないかと思っていた。Dave Wecklであれば,ドラム小僧は多くなるかもしれないが,十分に集客だってできるはずだろうと思うと,自身のバンドでのライブも観てみたいと強く感じたのであった。
そしてTill Brönnerであるが,この人はヴォーカル兼ラッパのイメージが強く,私の関心の対象からは外れてきたが,今回のライブではなかなかいいソロを聞かせていて,やるもんだと思わせた。結局は食わず嫌いだったってところか(爆)。Kevin HaysとJames Genusは「お仕事感」が強かったようにも感じるが,Kevin Haysのソロは悪くないとしても,もっとRhodesを弾いてもよかったと思うRhodes好きの私。James Genusはシークェンサーを使ったソロも聞かせた(正直なくてもよかった...)が,基本はバックに徹していたってところ。
リーダーのBill Evansはいつもながらの演奏ってところだったが,途中1曲ピアノを弾きながら歌ったのには,ここで歌う必要あった?って感じていた私である。まぁバンドがバンドだけにそれなりに満足はできる演奏だったと思うが,最も満足感を高めたのはDave Wecklで間違いないところ。ドラムスのセットの写真もアップしておこう。
尚,セットリストもアップされていたので貼り付けておく。
1. | ROAD TO I1HA GRANDE |
---|---|
2. | TIT FOR TAT |
3. | MICA MOON |
4. | BONES IN THE GROUND |
5. | BEX IN MOTION |
6. | HEARTS OF HAVANA |
EC. | JEAN-PIERRE |
Live at Blue Note東京 on September 5, 2024, 2ndセット
Personnel: Bill Evans(ts, ss, p, vo), Till Brönner(tp, fl-h), Kevin Hays(p, el-p, vo), James Genus(b), Dave Weckl(ds)
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