Miles Davis,最後のスタジオ・レコーディング"doo-bop"。カッコいいんだよねぇ。
"doo-bop" Miles Davis(Warner Brothers)
言わずと知れたMiles Davisの最後のスタジオ・レコーディング作。Easy Mo Beeと組んで,ヒップホップ,ラップの世界とフュージョンさせたアルバムである。正直言って私はWarnerに移籍後のMiles Davisのアルバムは大して評価できないと思っているクチで,"Tutu"はさておき,"Amandla"等は全然面白いと思ったことがなかった(今聞いたら違うかもしれないが...)。
しかし,このアルバムは進取の精神の人,Miles Davisが新しい領域に踏み込もうとしていたということを如実に示したものと言ってもよいと思う。リリースされたのはMiles Davisの死後で,評価についてはまさに賛否両論ってところだが,私は本作は純粋にカッコいい音楽だと思っている。
Milesはほぼミュートで吹いているが,それがEasy Mo Beeがプログラミングしたトラックといい具合に溶け合っているって感じなのだ。私がこのアルバムをプレイバックする頻度は決して高いとは言えないが,たまに聞いても十分魅力的だと思える。Miles Davisを聞くなら,これより先に聞くべきアルバムはいくらでもあるが,これはこれでいいと思う。星★★★★。YouTubeにアップされている"The Doo-bop Song"の映像も貼り付けておこう。
Personnel: Miles Davis(tp), Easy Mo Bee(prog, rap), Deron Johnson(key), J.R(rap), A.B. Money(rap)
本作へのリンクはこちら。
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