この世を去っても見事なレガシーを残すWayne Shorter。
"Celebration Volume 1" Wayne Shorter (Blue Note)
Wayne Shorterが亡くなったのは2023年3月のことであった。それからもはや1年半近い時間が経過したが,Wayne Shorterが生前から企画していたらしい未発表音源のリリースがついに始まった。その第一弾がこの2014年10月のストックホルムにおけるライブ音源である。2014年と言えば,私が最後のWayne Shorterの来日ライブを目撃した年になるが,そこには「凄いものを見てしまった...」なんて書いている(記事はこちら)が,物凄いテンションで迫ってくるライブ演奏には正直おののいてしまった記憶がある。
このライブ音源はそれと同じ年の演奏だけに,基本的なコンセプトは同様で,ここでも強烈な緊張感で迫ってくる演奏が聞ける。とにかくシリアスであり,前のライブの時にも思ったが,これはもはやエンタテインメントではなく,芸術的領域に突入していたと言っても過言ではない。
そうした観点では決して聞き易い音楽ではないかもしれない。しかしそればかりでなく,例えばDisc 1の最後に収められた"Edge of the World"は映画「ウォー・ゲーム」のエンド・タイトルだが,この曲などはメロディアスで牧歌的な雰囲気さえ生んでいて,緊張ばかりではないところも示す。ただ,全般的にはまさに襟を正して聞くべき音楽ではないかと感じさせるものだ。この時点でWayne Shorterは80歳を過ぎていたということを考えれば,先日ライブに行ったCharles Lloydもそうだったが,彼らには肉体はさておき,創造力については衰えることがないらしい。もはや人間国宝の演奏として接するべきレベルだったと言えばいいだろう。
私としてはここで聞ける音楽と同等のレベルの生演奏に触れられただけでも感謝しなければならないと思えた一作。今年の屈指の発掘音源であること間違いなし。星★★★★★。
Recorded Live at the Stockholm Concert Hall on October 18, 2014
Personnel: Wayne Shorter(sax), Danilo Perez(p), John Patitucci(b), Brian Blade(ds)
本作へのリンクはこちら。
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閣下、リンクをありがとうございます。
リリースを楽しみにしていたのですが、期待通りで、、
本当に、嬉しいです!
>エンタテインメントではなく,芸術的領域に突入
私もそう思います。
痺れます。
先日のロイドさまの人間国宝級の演奏を聴けなくて残念でした。。
ショーターさまが来日した時に、聴くことができてよかったです。
と、心から思った音源でした。
私のリンクも置いていきます。
https://mysecretroom.cocolog-nifty.com/blog/2024/08/post-27a7e3.html
投稿: Suzuck | 2024年9月 5日 (木) 08時50分
Suzuc,kさん,おはようございます。リンクありがとうございます。
>リリースを楽しみにしていたのですが、期待通りで、、
>本当に、嬉しいです!
亡くなってなお期待を裏切らないというところが素晴らしいです。
>先日のロイドさまの人間国宝級の演奏を聴けなくて残念でした。。
>ショーターさまが来日した時に、聴くことができてよかったです。
>と、心から思った音源でした。
Chrles LloydとWayne Shorterではやっている音楽は違っていても,人間国宝級というのは同じですね。私も2014年のライブに接することができたのは貴重な体験でした。Lloydにはいらっしゃると思っていましたが,今回は残念でしたね。
投稿: 中年音楽狂 | 2024年9月 6日 (金) 07時23分
こんばんは。
私の方へ書き込みありがとうございます。
フリーのようで一歩手前のような絶妙なバランスは、いつ聴いても素晴らしいですね。このメンバーになってからは固定メンバーだったと思いますが、ショーターのショーターたるゆえんではないかと思います。
私は若い頃によみうりランドの野外フェスで観たきりなんですけど、当時からアルバムは追いかけてました。今回も4部作戦部買ってしまうだろうな、と思いつつ。
当方のブログアドレスは下記の通りです。
https://jazz.txt-nifty.com/kudojazz/2024/09/post-9faf29.html
投稿: 910 | 2024年9月14日 (土) 18時19分
910さん,こんにちは。リンクありがとうございます。
>
>フリーのようで一歩手前のような絶妙なバランスは、いつ聴いても素晴らしいですね。
はい。おっしゃる通りです。
>このメンバーになってからは固定メンバーだったと思いますが、ショーターのショーターたるゆえんではないかと思います。
バックのトリオにとっても大きな名誉だったのだろうと思います。
>私は若い頃によみうりランドの野外フェスで観たきりなんですけど、当時からアルバムは追いかけてました。今回も4部作戦部買ってしまうだろうな、と思いつつ。
ご覧になったのはJohn Coltraneトリビュートでしょうか?であれば私も行きました。懐かしいです。
投稿: 中年音楽狂 | 2024年9月15日 (日) 17時25分