2025年7月
    1 2 3 4 5
6 7 8 9 10 11 12
13 14 15 16 17 18 19
20 21 22 23 24 25 26
27 28 29 30 31    
フォト
無料ブログはココログ

« 会社の創立記念日に観に行った映画が「メイ・ディセンバー ゆれる真実」。これがなかなか強烈な心理ドラマであった。 | トップページ | 見ていてたまにはこういう気楽な映画もいいと思わせた「フライ・ミー・トゥ・ザ・ムーン」。 »

2024年7月21日 (日)

こんな音源を放置していた自分を恥じる:Andrew Cyrilleの"The News"。

_20240718_0001 "The News" Andrew Cyrille (ECM)

最近はCDの整理も全然していないものだから,購入したCDやブートレッグはデスク脇に「積んどく」状態になっているのだが,その「積んどく」の山で探し物をしていて見つけてしまったのがこのアルバムである。このアルバムがリリースされたのが2021年だから,もう3年が経過しているのだが,封さえ切っていない状態で放置されていた。これはまずいということで,早速開封して聴いてみたのだが,こんな作品をかくも長期間寝かせてしまった自分を呪いたくなるアルバムであった。実にいいのだ。いいワインは熟成させればいいが,音楽はそうではないよなぁと思ってしまった。そもそもECMでの前作であるWadada Leo Smithを迎えた"Lebroba"を年間ベストの一枚に選んでいるのだから,さっさと聞かなければならなかったアルバムだったのだ。

Andrew CyrilleはCecil Taylorとの共演が多いこともあって,フリー・ジャズのドラマーとしての印象が強い訳だが,ECMでのアルバムはどフリーというよりも,ずっと穏やかささえ感じさせる音になっている。もちろん,本作にもフリーを感じさせる曲も含まれてはいるが,それはどちらかと言うとアクセントとして機能しているようにさえ思える。ECMでのAndrew CyrilleのアルバムをプロデュースしたのはSun Chungで,このプロデュース力も素晴らしいと感じさせる。私がこのアルバムを放置している間に,そのSun ChungがECMを去ってしまったのは,ECMというレーベルの今後を考えれば実にもったいなかったと思えてくる作品。総帥Manfred Eicherの後継者は絶対Sun Chungだと思っていたんだが...。

それはさておき,Andrew CyrilleのECM作において相性抜群だったBill Frisellは,ここでも本人のリーダー作と言っても通じるようなナイスな音を聞かせているし,David VirellesもBen Streetも的確な共演ぶりで,実に見事なアルバムに仕上がっていた。返す返すもこれを聞かずに3年放置した自分は全くのアホだと言いたい。リーダーAndrew Cyrilleはレコーディング時,傘寿一歩手前ぐらいだったはずだが,リーダーとして見事な仕事ぶりで,基本穏やかではあるが,聞き応えは十分なアルバム。星★★★★☆。

Recorded in August 2019

Personnel: Andrew Cyrille(ds), Bill Frisell(g), David Virelles(p, synth), Ben Street(b)

本作へのリンクはこちら

« 会社の創立記念日に観に行った映画が「メイ・ディセンバー ゆれる真実」。これがなかなか強烈な心理ドラマであった。 | トップページ | 見ていてたまにはこういう気楽な映画もいいと思わせた「フライ・ミー・トゥ・ザ・ムーン」。 »

ECM」カテゴリの記事

ジャズ(2024年の記事)」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く

コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。

(ウェブ上には掲載しません)

« 会社の創立記念日に観に行った映画が「メイ・ディセンバー ゆれる真実」。これがなかなか強烈な心理ドラマであった。 | トップページ | 見ていてたまにはこういう気楽な映画もいいと思わせた「フライ・ミー・トゥ・ザ・ムーン」。 »