意外や意外,当ブログにCarlos KleiberのCD初登場(笑)。
"Beethoven: Symphonie No.7" Carlos Kleiber / Bayerisches Staatsorchester (Orfeo)
主題の通りである。Carlos Kleiberが亡くなって,早いもので今年の7月で20年ということになるが,不世出の指揮者だったと思いつつ,何を今更という感もあって,ベートーヴェンの7番/4番のDVDは取り上げたことがあった(記事はこちら )が,CDに関しては一切記事にしてこなかった。まぁ聞けばいいに決まっている(笑)から,敢えて記事化する必要もなかろうと言うところもあったが,久しぶりにこの死後にリリースされた1982年のライブ音源のCDを取り出してきた。
Calos Kleiberのベト7と言えば,1986年の来日公演を思い出すが,私は演奏を聞いていて,ついつい身体が動いてしまいそうになったのも懐かしい。まさに血沸き肉躍る演奏だったが,その雰囲気はこのCDでも全く一緒である。もちろん,生で聞くのとは感慨の違いこそあれ,安定のKleiberの指揮っぷりだ。
Carlos Kleiberの場合,正規録音が多くないし,やっていたレパートリーも決して幅広いものではなかったが,それでもやる曲,やる曲のほぼすべてにおいて決定的名演を生み出すという人だったと思う。まぁベト7は相応に盛り上がりを示す曲ではあるが,この演奏を聞いていても,私の身体は勝手に動き出してしまったのであった。誤解を恐れずに言えば,ロックやジャズを聞いている時の感覚に近い反応なのだ。燃えてしまうのだ(笑)。
同じベト7であれば,ウィーン・フィルとやった演奏を聞いていればいいじゃんという話もあるが,ここではライブならではの躍動感を楽しめばいいのではないか。終楽章なんかはまさにエグいと言ってもよい爆裂ぶり。いやぁ,久しぶりに聞いてもやっぱりいいですわ。星★★★★★。聴衆が拍手もブラボーも一瞬忘れてしまうほど驚いているというのがよくわかってしまう激演。その後の足踏みに当日の熱狂が表れている。それにしてもいい表情で指揮する人だったよなぁ。
Recorded Live at Nationaltheater, Munchen on March 3, 1982
Personnel: Carlos Kleiber(cond), Bayerisches Staatsorchester
本作へのリンクはこちら。
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