音だけでも十分カッコいい"Stop Making Sense"。
"Stop Making Sense" Talking Heads (EMI)
"Stop Making Sense"と言えば,私にとっては映像付きという印象が強い作品であり,ブログを始めた年にも映画版については記事をアップしている(記事はこちら)。その時のこの映像版への評価は今でも一寸も揺るがない。最近も本作の4Kレストア版が劇場で公開されて,結構長い期間上映されていたように思うが,"David Byrne’s American Utopia"の素晴らしさ(あれはマジで傑作だった)の影響があったとしても,映像版が多くの人の目に触れる機会があったのは実にめでたい。私は映画館には観に行っていないが,久しぶりにそのサウンドトラックとしてこのCDを聞いてみた。本作は映像版に収録されたものとリンクするかたちで,追加トラックを含めて後にリリースされた拡大版。映像版を見る暇がない時はこのCDで済ませるのも一つの手であるが,改めて音だけで聞いても,実にカッコいい音楽であった。
"David Byrne’s American Utopia"も本作も同様だが,音楽と舞台芸術の「組合せ」にこそ本当の価値があると思うので,本来ならば映像付きで見たい。しかし,音だけでも,冒頭の"Psycho Killer"から最後の"Crosseyed and Painless"まで一切緩むことなく展開される音楽に時間の経過を忘れてしまう。
この音楽が成功していると思えるのは,Talking Headsのメンバーだけでなく,適材適所のバックアップ・ミュージシャンを採用して,強烈なファンク感を生み出したことだ。本当にぞくぞくさせられたことからしても,傑作と呼ぶことに躊躇はない。星★★★★★。やっぱり最高だよなぁ。
Recorded Live at the Pantages Theater in December 1983
Personnel: David Byrne(vo, g), Tina Weymouth(b, g, key, vo), Chris Franz(ds, vo), Jerry Harrison(key, g, vo), Steve Scales(perc, vo), Alex Weir(g, vo), Bernie Warrell(key), Lynn Mabry(vo), Ednah Holt(vo)
本作へのリンクはこちら。
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