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2024年4月 5日 (金)

渡辺香津美の快癒を祈って今日は”Mo’ Bop"を聞く。

_20240402_0002 "Mo’ Bop" 渡辺香津美New Electric Trio (EWE)

渡辺香津美が脳幹出血により,今年度の活動を自粛し,治療に専念するという突然のニュースはショッキングであった。渡辺香津美は常々若々しいイメージがあるのだが,気がついてみれば,彼も昨年古希を迎えていたので身体の不調が出てきても仕方がない年齢になっていたということだ。ということで,今日は彼の一日でも早い快癒を祈って久々に取り出したのがこのアルバム。

振り返ってみれば本作がリリースされたのが2003年で,もう20年以上前だったのかと,これまた今更気づく私であった。当時Richard Bona,そしてHoracio "El Negro" Hernandezという,バカテクかつ手数の多い濃い~メンツで結成したのがこのNew Electric Trioであった。本作はその第1作だが,この好評を受けて都合3作がリリースされたのは皆さんご存じの通りであろう。

渡辺香津美の活動は年々幅を広げたと言ってもよいと思うが,やはりこの人のエレクトリック・ギターは人を興奮させる術を知っていると思える。もちろんアコースティック・ギターでも素晴らしい手腕を発揮するが,私が惹かれてしまうのはどちらかと言えばエレクトリック・サイドなのだ。

このアルバムでもこの3人らしい音は随所で聞かれるが,もっとぶちかますかと思いきや,意外と渋い演奏も含まれていて,何をやってもうまい人たちだと思わせてくれる。例えば冒頭のタイトル・トラックはファンク風味,2曲目の"Dada"などはコンテンポラリーなジャズ・フレイヴァーを感じさせる一方,その次の"Robo"ではロック的なハードなサウンドと,目くるめくような曲調の変化をこなしてしまうのだ。果ては"Naima"までやっちゃうし,最後の"Tricorn"には懐かしや"Unicorn"のフレーズが登場してくるしねぇ。いやいや久しぶりに聞いても多彩で強烈なバンドであった。

脳幹出血は手足に麻痺が残る可能性もあり,ギタリストとしてはかなりクリティカルな病とも言えるが,脳動脈瘤から完全復活を遂げたPat Martinoの例もある。今日はこのアルバムを聞き,渡辺香津美が病気から回復し,またこのような音楽を聞かせてくれることを祈りたい。

Personnel: 渡辺香津美(g, g-synth), Richard Bona(b), Horacio "El Negro" Hernandez(ds)

本作へのリンクはこちら

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