Christoph Eschenbach/N響のブルックナー7番を聴いた。

昨今,オーケストラの演奏を聴きに行く機会が結構増えた私であるが,Christoph Eschenbach/N響のブルックナー7番を聴くべく,NHKホールに行ってきた。
私の中ではChristoph Eschenbachという人はあくまでもピアニストである。私の亡くなった父は相当のモーツァルト好きだったのだが,父がピアノ・ソナタでいち推しだったのがこのChristoph Eschenbachであった。一方,私の偏見もあるだろうが,ピアニスト上がりの指揮者を実はあまり信用していない。Vladimir Ashkenazy然り,Daniel Barenboim然りである。Ashkenazyに関しては弾き振りしたモーツァルトのP協は例外的によかったと思うが,それ以外には全く食指が動かないのだ。だから,指揮者としてのChristoph Eschenbachに関しても,正直興味の対象外だったのだが,ブルックナーか~,7番は生では聞いてないなぁ~ということもあり,聞きに行ってみたという感じである。会場に意外と空席があったのが,Christoph Eschenbachの指揮者としてのポピュラリティゆえだったのかは私には判断できないが...。
私はブルックナーの交響曲についてはまだまだ修行が足りないリスナーに過ぎないが,聞いてい今回感じたのがテンポの遅さ。終演後,聴衆からは熱烈なブラボーを受けていたが,それほどのものか?というのが私の正直な実感であった。通常の7番の演奏であれば,終楽章にはもう少し高揚感をおぼえるような気がするが,今回の演奏はそういう感じではなく,ブラスやパーカッション陣は元気がよいのだが,曲の魅力を感じとるところまでは行かなかったってところだ。私としては一番良かったのはフルートだと思っているが,音量では負けても,実にいい音を出していたと思う。そして,むしろ弦のソノリティが魅力的に響いたのも事実で,N響って実力あるねぇと思っていた。
それはそうとして,楽器はよく鳴らしていたのだが,今回の演奏では7番という曲の魅力が十分に掴めなかったというのが実感で,これは手持ちのCDで改めて確認するしかないと思っている。
まぁ,Christoph Eschenbachも既に84歳という年齢を考えれば,ステージに登場する足元の若干の覚束なさも理解できるが,70分近い演奏をこなしたということでは,素晴らしき老人と言える。しかし,昨年観たCharles Dutoitが86歳だったことを考えると,矍鑠度はDutoitの方が上だったなと思う。それでもたまにこういうオケの演奏を聞くことは必要だなと感じた私であった。
Live at NHKホール on April 19, 2024
Christoph Eschenbach指揮,NHK交響楽団
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