久々に聞いたMMWの"Tonic"。こんな音楽だったかねぇ...。
"Tonic" Medeski Martin & Wood (Blue Note)
最近は活動の状況があまり聞こえてこない(知らないだけ?)のMedeski Martin & Wood(MMW)だが,このアルバムでの演奏がレコーディングされてからもはや四半世紀というのには,時の流れを感じざるをえない。
それはさておき,MMWを初めて聞いたのはJohn Scofieldの"A Go Go"においてであったと記憶するが,そもそもジャム・バンド的な音楽にはあまり興味がない私であったが,そこでのファンク風味はなかなか面白かった。その後も彼らはMSMWとしてアルバムも出しているが,私は決して熱心に聞いてきた訳ではない。その程度のリスナーである。
そんな私がこのアルバムを購入したきっかけも"A Go Go"であった訳だが,ここで聞かれる音楽は結構雰囲気が違う。それはほとんどの曲でJohn Medeskiがピアノを弾いていることもあるだろうが,ファンク・フレイヴァーよりも,よりコンベンショナルなピアノ・トリオ的アプローチのように聞こえる部分が強いからだと思える。フリー・ジャズ的なアプローチも交えた演奏は一般にMMWから受ける印象とは異なるはずだ。
だが,一般的なイメージとは違いながら,ここでの演奏はそれなりに楽しめるものとなっていると思える。結局MMWに何を求めるかによって,このアルバムへの評価も変わるだろうが,大して思い入れを持たない私のようなリスナーにとっては問題ない。むしろこういう演奏もできるということで,MMWの能力を認識できることが大げさに言えば「発見」と言ってもよいと思えた。星★★★★。
Recorded Live at Tonic on March 16–20 & 23–26, 1999
Personnel: John Medeski(p, melodica), Billy Martin(ds, perc, mbira), Chris Wood(b)
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