Marlena Shawを偲んで,"Who Is This Bitch, Anyway?"を聞く。

"Who Is This Bitch, Anyway?" Marlena Shaw(Blue Note)
Marlena Shawが亡くなった。私自身はこの人の大ファンって訳でもないとしても,"Who Is This Bitch, Anyway?"(それにしても凄いタイトルだ...)は優れたソウル・アルバムであり,冒頭の会話のシークェンス(これが面白過ぎる)から,ファンク・ビートが炸裂する"Street Walkin’ Woman"を聞いたら痺れること必定であることはいつ何時も変わらないのだ。ここでのChuck Raneyのベースはまさにファンクの聖典の一つと言っても過言ではなかろう。
全編を通してMarlena Shawのヴォーカルは実に素晴らしいが,このアルバムがBlue Noteレーベルから出たというのが何とも象徴的であり,ファンクとメロウが混在するサウンドが70年代中期という時代にフィットしたアルバムだったのだと思う。もちろん本作以外にもヒット曲はあるMarlena Shawだが,私にとってはこの1枚で記憶に残る人となった。そして,1曲を除いてリズムを支えるChuck RaneyとHarvey Masonにとっても最高のバックアップ作のひとつとなったはずだ。また,提供した曲も含めて,プロデューサーとしてのBenard Ighnerにとっても最良の一枚だっただろう。
改めて,このアルバムを聞いて,Marlena Shawを偲びたい。
R.I.P.
Personnel: Marlena Shaw(vo, p), Chuck Raney(b), Chuck Domanico(b), Harvey Mason(ds, perc, wind-chimes), Jim Gordon(ds), David T. Walker(g), Larry Carlton(g), Dennis Budimir(g), Larry Nash(el-p), Mike Lang(p), Bill Mays(p), King Errison(perc)
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