不穏なご時勢の中で聞いたチェロとギターのデュオ。
"Franz Schebert: Die Nacht" Anja Lechner/Pablo Márquez(ECM New Series)
世の中では北陸地方の地震やJAL機と海保機の衝突炎上という衝撃的なニュースが新年早々の日本を襲う中,こちらもにぎやかな音楽を聴くことは憚られてしまうというのが正直なところだ。そうしたタイミングでは心を落ち着かせるような穏やかな音楽こそ相応しかろうということで,選んだのがこのアルバム。買ってから随分になるが,ほとんどプレイバックもしないままになっていた作品だが,聞いてみてこういう音楽こそ現在に求められるものだと思った。
このアルバムの主眼はシューベルトの歌曲をチェロとギターで聞かせるところにある。シューベルト歌曲のギター伴奏と言えば,私は「美しき水車小屋の娘」を昔から偏愛してきたと言ってもよい(記事はこちら)ので,こういう音楽には惹かれるのも当然だ。本作では歌曲のメロディ・ラインはチェロ,伴奏をギターという形と考えてよいだろうが,そこに「アルペジオーネ・ソナタ」の編曲版や,ブルクミューラーの「ノクターン」が挟み込まれるというある意味異色の構成だが,逆に言えば,こんなアルバムはECM New Series以外では考えられないというものになっている。
そして穏やかに流れる音に身を任せれば,世の中の混乱から一時的にでも解放してくれる効果は覿面だ。家族の手前,小音量でプレイバックしていた私だが,それでも十分なヒーリング効果があったと思う。我ながらいいチョイスだった。
Recorded in November 2016
Personnel: Anja Lechner(cello), Pablo Márquez(g)
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