2023年の回顧:音楽編(その1:ジャズ以外)

今年もいよいよ押し詰まってきたので,今年の音楽に関して回顧しよう。まずは恒例に従い,ジャズ以外の音楽から。
ここ数年,ストリーミングへの依存度が高まり,CDの購入枚数が減少していることはこれまでに何度も書いてきた。それは必ず買うだろうミュージシャンを除けば,新譜もストリーミングで聞いて出来を判断した上で買うようにしているから,当然購入枚数も減るのだ。そうした中で最も印象に残っているのが上掲の4枚。我ながらちょっと変わったチョイスになったようにも思えるなぁ。
まずはMeshell Ndegeocelloの"The Omnichord Real Book"だが,最初に聞いた瞬間からこのアルバムは今年のNo.1アルバムだと思っていたし,その後もこれを上回るアルバムはなかったと言ってよい。実に優れた作品であり,来年の来日が本当に楽しみだ。
Everything But the Girlの24年ぶり(!)の新作"Fuse"も全く期待を裏切らない出来で,彼らが活動のインターバルがあろうと,極めて優れたミュージシャンであることを改めて実証したアルバムだと思う。
Arooj Aftab / Vijay Iyer / Shahzad Ismailyによる"Love in Exile"はカテゴライズ不能と言ってもよいが,このアンビエントな響きが実に面白かった。Vijay Iyerもいろいろやるもんだと思いつつ,こうした本流からはずれた活動を経て,来年ECMからリリースされる予定の新作への期待も高まる。
そして今年最後の新譜として取り上げたIsabelle Faustの"Solo"の味わい深さは,記憶が新鮮なこともあるにはあるが,ここに挙げるに十分な魅力を持ったアルバムだったと思う。
これ以外ではJoni Mitchellの復活を記録した"At Newport Featuring the Joni Jam"は涙なくして聞けないものだったし,アーカイブの第3弾も素晴らしかった。また,Rolling StonesやIggy Popの新作は,音楽に年齢は関係ないと思わせてくれたのが嬉しかった。
今年の特別賞はBob Dylanの"The Complete Budokan 1978"ということになるだろう。発掘されたこと自体が素晴らしいし,Bob Dylanの若々しい歌いっぷりは感慨深かった。ただ,正直に言ってしまえば,音楽としてはRolling Thunder Revueのボックスの方が私としては好みなのも事実。"Shadow Kingdom"もよかったしねぇ。だが,これはリリースされたことを評価の対象にすべきと思うので特別賞なのだ。
ということで,私の全方位的な音楽の聴き方が反映された選盤になった気がするなぁ。明日はジャズ編をお届けする。

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