Mick Hucknallの"American Soul":ソウルを愛するのはわかるけどねぇ...。
"American Soul" Mick Hucknall (Atco)
このアルバムがリリースされて10年以上の時間が経過しているが,その間にプレイバックした回数はごく限定的だったと思う。Simply Redのと言った方が通りがよいMick Hucknallがバンドを解散後,ソロ・キャリアのスタートとしてリリースしたのが本作であった。
Simply Redが"If You Don't Know Me By Now"をヒットさせたのは89年だったが,私がNYCに居住していた90年代初頭にもまだまだ盛んにFMでエアプレイされていたのも懐かしいし,同曲が収められた"A New Frame"や次作"Stars"はよく聞いた。だが,私がSimply Redを聞いていたのはそこ止まりであり,本作が出た時はへぇ~と思って購入したと記憶している。だが,冒頭に記したように,このアルバムを頻繁にプレイバックしてこなかったのは,このアルバムの軽さゆえだと思う。
ソウル・ミュージックへの愛着を示すのはいいだろうが,私にとってここでのMick Hucknallの歌は,エモーションが決定的に不足している。「歌のうまい兄ちゃんが,ソウル・ミュージックを歌ってみました」という感覚すら覚えるが,これを聞くならカヴァーされている本家のディープなソウル・ミュージックを聞いている方がはるかによいと思ってしまうのだ。
なので,聞いていても全然面白いと思えない。最後にAntony & the Johnsonsの"Hope There’s Someone"を持ってくる目配りは否定しないが,本作を私は認めたいとは思わない。どうせなら最後の2曲("It’s Impossible"と"Hope There’s Someone")のような曲を中心にして,ソウルにこだわらなければもっと評価したのに...ということで,本作は星★★がいいところ。次の売却対象にすること間違いなし(笑)。
Personnel: Mick Hucknall(vo), Geoff Holroyde(ds), Roman Roth(ds), Steve Lewinson(b), Andy Wright(b, key, perc), Gavin Goldberg(g), 鈴木賢司(g), Peter J. Vettese(key), Dave Clayton(key), Mark Cotgrove(perc), Barnaby Dickinson(tb), Greame Flowers(tp), Andy Ross(sax), Mark Jaimes(g), Danny Saxon(key), Patrick Murdoch(g), Roachie(key, vo), Vezio Bacci(b), Isobel Griffiths Ltd(brass), The London Session Horns(brass)
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