クロゼットに埋もれていたMartha Argerichの蔵出しライブ音源。
"Live from the Concertgebouw 1978 & 1979" Martha Argerich (EMI)
Martha Argerichがリサイタルを開かなくなってもう40年近くになるはずだが,やはり彼女のソロを聞きたいというニーズが存在するのは間違いないところだろう。そうしたニーズに対応して,ようやく2000年になってEMIからリリースされたのがこの70年代後半のアムステルダムにおけるライブ音源であった。
私はこのアルバムをクロゼットにしまい込んでいて,保有していることは覚えていても,随分長いこと聞かずに放置してきたと思う。先日,クロゼットを漁っていたら,思わず手が止まったのが本作であった。よくよく見ると,なかなか面白いプログラムなのだ。バッハ,ショパンはわかるとして,そのほかがバルトーク,ヒナステーラ,プロコフィエフ,更にアンコール・ピースではあるがスカルラッティだもんなぁ。
私としては特にバルトーク,ヒナステーラ,プロコフィエフが面白く,これらはマジでエグいと言ってもよい。正確無比ではありながら,ダイナミズム溢れる演奏に,おぉっ,Argerichだ!と独り言ちていた私である。何でも弾けてしまうMartha Argerichってところだが,何を弾いても強烈なパッションを感じさせるのがこの人らしいと思った。こういうCDをクロゼットに仕舞い込んではいかんと反省。もはや40年以上前の音源なので,音としては完璧ではないが,そんなことは一切気にならないと思わせた。星★★★★☆。ということで,クロゼットからの救出決定(笑)。
Recorded Live at the Concertgebouw, Amsterdam on May 7, 1978 and April 22, 1979
Personnel: Martha Argerich(p)
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