瑞々しいとしか言いようがないDan Fogelbergの”The Innocent Age”。
"The Innocent Age" Dan Fogelberg (Full Moon/Epic)
このアルバムはDan Fogelbergが1981年にリリースした2枚組だが,どこから聞いても瑞々しいとしか言いようがない名曲揃いの傑作だと思う。フォーク,ロック,ポップスを絶妙にブレンドした名曲群は,リリースから40年以上経って,初めて聞いた時が20歳前後だった私が還暦を過ぎた今でも,当時を思い起こさせてくれる。こんな私にも「無垢な時代」があったのだなぁなんて感慨に耽ってしまう(爆)。
シングルも何枚もチャート・インしたことでもわかるが,Dan Fogelbergとしては人気もピークと言っていい時期だったかもしれないが,何よりもここに収められた曲が時代を越えてアピール度が高い。イントロから引き込まれてしまう冒頭の"Nexus"にJoni Mitchellがゲスト参加していることも,私の印象を強める理由の一つかもしれないが,Dan Fogelbergの多重録音をベースとしながら,Joni Mitchellのみならず,迎えたゲストがまた適材適所なのだ。
私がDan Fogelbergの音楽に初めて触れたのは高校時代に聞いたTim Weisbergとの"Twin Sons of Different Mothers"であった。あれはあれで懐かしいとは言え,企画アルバムだと思うので,私が本当にDan Fogelbergの本質的な魅力を感じたのはこのアルバムなのだ。私の中でDan Forgelbergのアルバムと言えば,本作を置いてほかにはないと言い切ってしまおう。今聞いてもすこぶる魅力的な作品。星★★★★★。
Personnel: Dan Fogelberg(vo, g, p, el-p, synth, dulcimer, sitar, b, perc), Mike Finnigan(org), Mike Utley(p, el-p), Al Perkins(pedal steel), Kenny Passarelli(b), Norbert Putnam(b), Russ Kunkel(ds), Don Alias(perc), Motor City Marty(perc), Joe Lala(perc), Marty Lewis(tambourine), Michael Brecker(ts, ss), Tom Scott(ts), David Duck(fr-h), Jerry Hey(piccolo, tp), Jimmie Fadden(hca), Gail Levant(harp), Sid Sharpe(vln), Jesse Erlich(cello), UCLA Band(brass), Joni Mitchell(vo), Richie Furay(vo), Mike Brewer(vo), Don Henley(vo), Emmylou Harris(vo), Glenn Frey(vo), Chris Hillman(vo), Heart of Darkness Chorale(chants), Sid's Raiders(cho)
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