還暦過ぎてブルックナーの生演奏初参戦。

恥ずかしながら私はブルックナーの音楽と無縁なまま還暦を過ぎたのだが,ここに来てオーケストラの響きを生で聞きたいという欲望が増してきているのは,私がこのブログでクラシックのコンサートについての記事をアップすることが増えていることと無関係ではない。ロックにはロックの良さがあれば,ジャズにはジャズの良さがあるように,クラシックにはクラシックの良さがあるのだ。
ということで,私が今回行ったのが読響定期で演じられたブルックナーの交響曲4番であった。そもそも私はブルックナーのいい聞き手ではないどころか,これまでほとんど聞いたことがなかったというのが実態だ。しかし,私の周りにはブルックナー好きが存在していて,ようやく聞いてみるかとなったのは1年ちょっと前ぐらいだと思う。
そして臨んだのが今回のコンサートだったのだが,指揮したMario Venzagoは気のいい爺さんっていう感じであった。それはさておき,今回の演奏は周りの聴衆の熱狂具合に比べるとしっくりこなかったというのが正直なところであった。私にとっては聞いていて違和感が強かったのがなぜなのかよくわからなかったので,この演奏を聞かれたブルックナー通の方に聞いてみたのだが,非常にユニークな演奏だったそうだ。なるほどそういうことかと思ってしまった。ブルックナー初心者のような私にとっては,よりオーセンティックな演奏の方がピンとくるという感じだったんだなというところであった。結局は経験値の不足ということをよく理解したのだが,まだまだ修行が足りないってことだ(笑)。
ということで,私にとっては第一部で演奏された大編成現代音楽と言ってよさそうな,読響とも縁の深いスクロヴァチェフスキの交響曲の方が面白かったという結果になったのであった。
Live at サントリーホール on September 12, 2023
Personnel: Mario Venzago(cond), 読売日本交響楽団
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