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2023年9月12日 (火)

Mike Stern~Jeff Lorber@Cotton Club参戦記。

Mike-stern-jeff-lorber-on-stage-at-cotto

Mike SternがJeff Lorber Fusionとの共演作"Eleven"をリリースしたのが2019年の秋口のことであった。その後,来日も予定されていた彼らだが,突然のパンデミックにより公演は中止となった。それから約3年半の時を経て,ついに彼らが来日し,Blue NoteとCotton Clubでライブを行った。私が行ったのは主題の通り,今回の最終公演となったCotton Clubでのライブである。ステージの並びはBlue Noteでも同様であったが,Blue NoteとCotton Clubの双方でライブがあるならば,常にCotton Clubを選ぶのが私の主義である。ハコのサイズの違いもあって,インティマシーが違うのだ。

私にとってはマイキーのライブは2019年以来,Jeff Lorberのライブは2016年以来ということで,実に久しぶりに彼らの演奏に触れることができた。

それでもってMike-stern-jeff-lorber-at-cotton-club今回のライブだが,これはMike Stern / Jeff Lorber Fusionではなく,Mike Stern Band Featuring Jeff Lorber and Leni Sternというのが正しいのではないかと感じていた私である。Cotton Clubの出演者告知も右の写真のように,Mike Stern Jeff Lorberだったしねぇ。もちろん,"Eleven"からの曲はやっていたが,Jeff Lorber が書いた"Motor City"なんて,アルバムのヴァージョンはJLF色濃厚だったものが,完全にマイキーの音にしてしまっていた。それが悪いというのではなく,マイキーのファンとしては「よし,よし」になってしまうのだが,ほかの演奏を聞いていると,アルバムでも感じたように,マイキーとJeff Lorberが共演することによるシナジーがもっとあって然るべきだったと感じていた。

だからと言って演奏は聴衆を興奮させるに十分だったが,Leni Sternを入れたのはどうだったかなぁって気がする。Mike Stern / JLFとするならば,本来ならホーンを一人入れるのが筋なのだ。私はLeni Sternのアルバムも結構評価しているので,彼女の演奏がどうこうという訳ではない。コンセプトが違うのだ。だから,冒頭,Leni Sternをフィーチャーした"Like a Thief"で幕を開けた時には,実は「おい,おい」と思っていたのだ。

一方,Jeff Lorberはキーボードでいけているフレージングを連発していたが,PAのバランスがあまりよろしくなく,バンドの音にそれが若干埋もれてしまっていたのは惜しかった。しかし,あのキーボード・プレイは実によかった。マイキーのギター抜きでフィーチャーされたのが"Rain Dance"が魅力的に響いたからこそ,Jeff Lorberはもっと目立ってもよかったと思う。

まぁ,今回は日頃からやっているメンツとは違うという感じで,各々のメンバーをフィーチャーするところもあって,いつものマイキーのバンドのライブとは雰囲気が若干異なっていたが,結局はマイキーの音に帰結していくというのが,マイキーのマイキーたる所以だ。アンコールはジミヘンをやって,その直後に"Satisfaction"のイントロを弾きだして,「冗談だ」と笑わせてライブは終了した。

マイキーは終始ご機嫌だったし,Leni Sternも聴衆の反応を楽しんでいたように思うが,Jeff Lorberが演奏中にあくびをかみ殺していたのは完全に時差ボケだなぁって感じであった。その割にフレーズがキレキレなのはさすがプロである。いずれにしても,マイキーの演奏にはついつい笑みが洩れてしまうライブであったと言っておこう。マイキー好きは結局楽しんでしまうのだが,それでももっと激しくやってくれという感覚は残ったが...。まぁ次は自分のバンドで来てくれることを待とう。

一点だけ文句を言っておきたいのは,アホな聴衆の存在である。Hadrian Feraudのベース・ソロの場面で手拍子するのはいいが,完全にリズムとずれとるやんけ!マイキーが手拍子をして修正を試みるも,全く改善せずのバカ聴衆には辟易とした。楽しむのはいいが,無駄な手拍子はお願いだからやめてくれ。まじで人の迷惑を顧みない恥知らずである。

Live at Cotton Club on September 11, 2023

Personnel: Mike Stern(g, vo), Jeff Lorber(key), Leni Stern(g, ngoni, vo), Hadrien Feraud(b), Gary Novak(ds)

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