日野皓正の"Daydream":懐かしいねぇ。
ストリーミングでこのアルバムを聞いた。前作が"City Connection"だったはずだが,フュージョン路線での日野皓正のあるばむということで,結構話題になっていたと思うが,本作については,私は往年のジャズ喫茶で聞いたことがあるぐらいで,買ったことはない。今回ストリーミングで聞いたのも,あくまでも気まぐれであった。
冒頭の"Still Be Bop"のユニゾン・リフは聞いた記憶があって,そこからして懐かしい感じであったが,全編を通して,まぁ典型的なフュージョン・アルバムであった。私は日野皓正のアルバムをそれほど聞いている訳ではないが,そうした中で2曲で聞けるDave Liebmanのソロが圧倒的にカッコいいと思ってしまうというのが正直なところである。2曲目にBob Jamesを客演に迎えているが,このBob JamesのソロもいかにもBob Jamesって感じなのも,これが個性ってやつだろうって思ってしまう。因みにBob Jamesがここに参加しているのは,本作の共同制作者に,Bob Jamesとも縁の深いJoe Jorgensenが名を連ねるからということだろう。
日野皓正と菊地雅章のデュオで演じられる"La Hora Azul"はアルバムとしてはインタールード的な位置づけになるように思え,アナログであればB面に転じて"Antigua Boy"でカリプソ・フレイヴァーで盛り上げる展開もなかなかのものであった。まぁ,2曲のヴォーカル曲はちょっと浮いている感じがあるが,トータルではそこそこ楽しめるアルバムだと思った。星★★★★。
今から40年以上前の音源であるが,こういうのを懐かしんで聞いてしまうところが,つくづく私も歳を取ったってことだな(苦笑)。
Personnel: 日野皓正(cor, fl-h), Dave Liebman(ts), Leon Pendervis(p), Bob James(p), 菊地雅章(key), Ed Walsh(synth), John Tropea(g), Anthony Jackson(b), Steve Gadd(ds), Freddie Harris(steel-ds), Janis Pendervis(vo), Lani Groves(vo), Luther Vandros(vo), Yvonne Lewis(vo) with horn and strings
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