Barry Harrisでくつろぐ。
"At the Jazz Workshop" Barry Harris (Riverside)
Barry Harrisのアルバムは大した枚数保有していない私だが,久しぶりに聞いてみるかってことで取り出したのが本作。"Star Eyes"のエンディングとか聞いていると,おぉっ,Bud Powell直系だよなぁと感じさせるが,ライブ盤らしいリラクゼーションを感じさせるナイスなアルバム。
Barry Harrisを支えるリズムは,往時のCannonball Adderley Quintetを支えたSam JonesとLouis Hayesなのだから,これは楽しいに違いないと思わせるが,その想像が外れることはない。そう言えば,Cannonballのクインテットも同じくこのJazz Workshopでライブ盤を残していたが,本作は実に軽快でノリのよいピアノ・トリオ・アルバムになっていて,心地よい時間を過ごしてしまった。まさにジャズはエンタテインメントだと感じてしまう作品と言ってよい。リーダーと並んで,Sam Jonesのベース・ソロも楽しい。こういうアルバムを聞いてダメというリスナーがいれば,その人はジャズと相性が悪いと考えた方がいいだろうな。
だたねぇ,私が保有しているOJCのCDは,ボーナス・トラックを入れてくれるのはいいのだが,同じ曲を2テイク続けるってのは私はあまり好きではない。ボートラはボートラとして,最後にオマケでつければいいのである。人によってはテイクごとの違いを聞きたいということもあろうが,私はオリジナルのアルバムの流れは尊重すべきであって,それを安易に崩すべきではないと思っている。この辺の編集の雑さがOJCだよなぁと思えてしまうのがちょっと残念ではある。
演奏には文句はないが,この編集方針もあって,星★★★★。でも好きなんだが(笑)。
Recorded Live at the Jazz Workshop, San Francisco on May 15 & 16,1960
Personnel: Barry Harris(p), Sam Jones(b), Louis Hayes(ds)
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