家人の留守に「カリオストロの城」を見て,また泣いてしまった。
監督:宮崎駿
声の出演:山田康雄,増山江威子,小林清志,井上真樹夫,納谷悟朗,島本須美,石田太郎
先日,家人が出掛けた隙を縫って(笑),DVDを取り出して久しぶりにこの映画を観た。なぜ,家人が出掛けた隙かと言えば,私はこの映画のラスト・シーン近くの銭形のセリフで,条件反射的に涙腺がゆるむことがわかっているからである。暗闇ならまだしも,リビング・ルームで映画を観ながら泣いている姿は見せられないってことで,タイミングを見計らったのであった。
私がこの映画を劇場で初めて観たのは,飯田橋佳作座,もしくは飯田橋ギンレイでの「風の谷のナウシカ」との二本立てにおいてであった。私は恥ずかしながら,この時初めて映画館の暗闇で涙するカタルシスというものを感じてしまったのではないかと思えるほど泣かせてもらった。「ナウシカ」のエンディングで号泣,上述の銭形のセリフでまた泣くという経験は今でも忘れられない。それがいつ頃だったかは記憶に定かではないが,まだ大学生の頃だったように思う。「ルパン三世」は初期のTV放映の頃からよく見ていたが,映画を観るために劇場まで足を運ぶほど入れ込んではいなかったから,なんで見に行く気になったのかもはっきりしない。その後,LDでも保有していたし,今はDVDになっているが,何度見たかわからないぐらい好きだし,飽きない。
それはさておき,私を知る人からすれば,こうした映画で泣いている私の姿などは意外中の意外というところだろうが,人にはそれぞれ隠れた一面もあるってことだ(きっぱり)。まぁ,私が涙もろいのは結構バレているような気もするが...。
この映画は笑いあり,アクションあり,そして涙ありという映画で,「ルパン三世」のいいところをフル・カヴァーってところである。ストーリーは何度見ても面白いが,この映画の魅力の一つがクラリスというキャラクターであり,その声を担った島本須美だと思っている。劇中の五ェ門のセリフではないが,まさに「可憐だ」と言いたくなるような造形である。島本須美にとってはこのクラリスとナウシカの声を担当したことで,数多くの人々の記憶に残ったはずである。本当にいい役に恵まれたとしか言いようがない。
本作が今や巨匠と化した宮崎駿の劇場映画第1作だったが,私の中では本作と「ナウシカ」の二本は,宮崎駿という名を記憶に留めさせるに十分なものであった。私にとってはついつい星★★★★★となってしまう映画である。
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