またもブートレッグの話:Herbie Hancockはいるが,Headhunters番外編ってところか。
"Barbican 1998" Herbie Hancock & the Headhunters (Bootleg)
先日クリポタのブートレッグの記事を書いたが,それと同タイミングで入手した1枚がこれである。"Headhunters"と言えばHerbie Hancockの大ヒット・アルバムであるが,これはHerbie Hancockから独立したHeadhuntersが,"The Return of the Headhunters"をリリースした時期のライブ音源である。そのアルバムにはHerbie Hancockはゲスト参加しているが,あくまでもゲストであり,リーダー作ではない。だが,HeadhuntersだけではなかなかロンドンのBarbicanでのライブは難しかろうから,Herbie Hancockが一肌脱いで,Herbie Hancock and the Headhuntersとしてライブを行ったってことであろう。
ソースは当時BBCでの放送音源らしいから,音としては問題ないが,シャープさに欠けるのはブートだけに仕方ないところ。このブートには全6曲が収められているが,最初の4曲が"The Return of the Headhunters"からのもので,最後の2曲がお馴染み"Watermelon Man"と"Chameleon"というレパートリーである。アルバムのリリースを受けたかたちなので,Herbie Hancockとしても,相当Headhuntersに華を持たせたって感じもするので,Herbie Hancockが前面にバリバリに出てきているという感覚は希薄で,Bennie Maupinの方が目立っているって気がする。私が感じてしまうのは,これならHerbie Hancock & the Headhuntersと言うよりも,The Headhunters with Herbie Hancockと呼ぶ方が正確ってところだ。まぁそうは言っても,再編Headhuntersの音というのも懐かしい感じもして,曲はイマイチ感もありながら,これはこれでってことにしておこう。
でもねぇ,この手のHerbie Hancockのライブを聞くなら"Flood"を聞いてりゃいいかなっていうのも正直な感想。ブートならではの演奏の貴重度は否定しないが,結局はその程度。お買い上げの場合,あまり期待せずにどうぞ(笑)。同じブートなら,Live under the SkyでのRock It Bandの方がずっといいと思う。
Recorded Live at Barbican, London on July 1, 1998
Personnel: Herbie Hancock(key), Bennie Maupin(ts, ss, as, b-cl), Paul Jackson(b), Mike Clark(ds), Bill Summers(perc)
« ロッカーとしてのRod Stewartの魅力。 | トップページ | Pat Methenyの"Rejoicing":プレイバックの頻度が高まらない訳... »
「ジャズ(2023年の記事)」カテゴリの記事
- これも久しく聞いていなかったBranford Marsalis版「至上の愛」ライブ。(2023.09.24)
- Dave Liebmanの日本録音盤:このCDのジャケはないなぁ...。(2023.09.23)
- Keith Jarrett,1979年,アンティーブでのライブのブートレッグ。(2023.09.20)
« ロッカーとしてのRod Stewartの魅力。 | トップページ | Pat Methenyの"Rejoicing":プレイバックの頻度が高まらない訳... »
コメント