Ralph Towner & Gary Peacockつながりで,このチャリティ・アルバムを。
"A Big Hand for Hanshin: The Rainbow Colored Lotus" Various Artists (Polydor)
昨日,Ralph TownerとGary Peacockのブートレッグを取り上げて,そう言えば,彼らのライブ音源があったなぁということで取り出したのがこのアルバム。阪神・淡路大震災へのチャリティ・アルバムの1曲として,彼らの来日時の"Nardis"のライブ音源が収められている。それだけでもこのアルバムは価値があると思うが,加えて冒頭を飾るのが,Keith JarrettがNHKの番組のためにレコーディングしておそらくはここでしか聞けない"Paint My Heart Red"(但し,この曲は"Concerts: Bregenz München"で公開済みだが,ここでの演奏はそれとは別のテイク)だったり,Charles Lloyd QuartetやMiroslav Vitousのライブ音源が入っていたりと,ECMレーベルの音楽に関心がある人々をそそる演奏が含まれている。
思い起こせば,阪神大震災が起こった1995年1月17日の前日に,私は両親,家人とともに旅行で伊勢志摩にいた。関西在住の両親とは現地で別れ,私たちは東京方面へ帰った訳だが,その翌朝,TVをつけた瞬間に飛び込んできたのが「神戸が燃えています」という寝ぼけ眼にはにわかには信じられないニュース映像であった。私としては両親の無事を確認すべくすぐさま実家に電話を掛けたのだが,案の定1回目は通じなかったものの,幸い2回目で電話がつながり,両親の無事を確認できた。遠距離での通話ゆえつながったと思ったが,実家は大きな被害を受けたが,生命の無事を確認できて安堵の思いを抱えながら,出社したことは今でも忘れられない。
東日本大震災後にも"Songs for Japan"というチャリティ・アルバムがあったが,私自身にも,多くの人にもさまざまな記憶を残した阪神・淡路大震災に対して,ミュージシャンがこうしたかたちでチャリティ・アルバムを制作してくれたことには善意しか感じない。よってアルバムそのものについてどうこうコメントすること自体不謹慎だと思うし,私としても抵抗があるので,皆さんにこういう音源もあると紹介するに留めておきたい。中古盤であればそれほど入手は難しくないはずだ。
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