感動...。それ以外の表現が見つからないJoni Mitchellの復活作。
"At Newport Featuring the Joni Jam" Joni Mitchell (Rhino)
病に倒れたJoni Mitchellが,公の場に登場することはあっても,音楽活動を再開する(できる)と思っていた人は,ファンであろうと少なかったのではないか。かく言う私もその一人である。当ブログで個別ミュージシャン単位でカテゴリーを持つのはBrad MehldauとJoni Mitchellだけという扱いをするぐらい,私はJoni Mitchellの音楽を愛しているが,それでもやはり...という感じで,Archiveシリーズでリリースされる過去音源だけでも満足しなければならないと思っていた。
そんなJoni Mitchellが2022年7月24日のNewport Fork Festivalのステージに登場したというニュースは,私も驚きを以て,当ブログでも記事にした(その時の記事はこちら)。本作はその時の音源が約1年の時を経てリリースされた。今年になって,Joni Mitchellは再び"Echoes through the Canyon"と題して2日間ステージに立っているから,この復活劇が一回限りでなかったというのも実に素晴らしい。
そして,私はこのアルバムがデリバリーされて,早速聴いた時に,冒頭のBrandi CarlileのMCだけで,もはやうるうるしてしまったのであった。病気を克服したとは言え,Joni Mitchellの声は更に低いものとなり,音程も完ぺきとは言えないだろう。しかし,音楽的な観点よりも,このイベントが開催され,Joni Mitchellがステージに立ったということの重要性の方が私にとってははるかに重要であった。そして,この場だけでなく,長期に渡ってJoni Mitchellの復活を支えようとしてきたミュージシャンたちの心意気,復活を果たそうとするJoni Mitchellの強さを考えれば,このアルバムには感動以外の感覚はなく,それだけで星★★★★★しかないのだ。
私にとっては,誰が何と言おうと今年一番の「感動作」となること必定のアルバムである。せっかくだから,今年のライブ時の写真もアップしておこう。こんなところで聞いたら,感動度は更に増したことだろう。その場にいた聴衆に猛烈にジェラシーを感じざるをえない。
Recorded Live at the Newport Fork Festival on July 24, 2022
Personnel: Joni Mitchell(vo, g), Brandi Carlile(vo), Phil Hanseroth(b, vo), Tim Hanseroth(g, dulcimer, vo), Lucius<Jess Wolfe, Holly Laessig>(vo), Taylor Goldsmith(g, vo), Celisse(g, vo), Ben Lusher(p), Blake Mills(g, vo), Marcus Mumford(perc, vo), Josh Newmann(cello), Alison Russell(cl, vo), Rick Whitfield(g, vo), Matt Chamberlain(perc), Wynonna Judd(vo), Shooter Jennings(vo), Kyleen King(vo), Sistastrings<Monique Ross, Chauntee Ross>(vo), Jay Carlile(vo), Marcy Gensic(vo), Sauchuen Yu(vo)
本作へのリンクはこちら。
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