Red Mitchellの初リーダー作:Lorraine Gellerを聞くためにあると言ってはリーダーに失礼か。
"Red Mitchell Quartet" Red Mitchell (Contemporary)
若くして亡くなったLorraine Gellerは素晴らしいピアニストだったと思う。彼女が旦那のHerb Gellerと吹き込んだEmArcyのアルバムも長年愛聴してきた私だが,それ以外で彼女のピアノが聞けるアルバムはそれほど多くないという印象だ。本人のリーダー作("At the Piano")や,旦那も参加しているMaynard Fergusonのアルバム以外では,Lighthouse All Starsでの音源と本作ぐらいしかレコーディングが残っていないというのは実にもったいない。
そんなこともあって,私がこのアナログ盤を中古でゲットしたのは随分前のことではあるが,その動機がLorraine Gellerのピアノにあったというのが正直なところだ。ということで,久しぶりにこのアルバムを聞いてみたのだが,さすがContemporaryレーベルと言うべき音のよさに改めてびっくりしてしまった。明らかにBlue Noteとは異なるエンジニアリングって感じで,実にクリアに音が捉えられている。だから,Red Mitchellのベースはもとより,全ての楽器の音の粒立ちがよいのだ。こういう音で聞くLorraine Gellerのピアノがまたいいねぇと思ってしまう。
いかにもウエスト・コーストって感じの軽快さすら感じさせるアルバムで,久しぶりに聞いても大いに楽しんでしまった私であった。このアルバムを歴史的名盤と言うつもりはないが,ジャズのよさを感じさせてくれる佳作と呼んでよいだろう。星★★★★。
尚,私が保有するアルバムは"Red Mitchell Quartet"というタイトルだが,オリジナルは写真は同じながら,タイトルが"Presenting Red Mitchell"というものらしい(そっちのジャケ写真もアップしておく)。いずれにしても,ベースに乗っかる猫が可愛いねぇ。
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