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2023年5月12日 (金)

DOMi&JD BECK@Blue Note東京参戦記。

Domi-and-jd-beck-on-stage

彼らのデビュー・アルバム,"NOT TiGHT"はまさに新世代ジャズとでも言うべきサウンドで,私は昨年のベスト作の一枚に選んでいる(アルバムに関する記事はこちら)。そんな彼らが来日するとあっては,これは聞いてみたい,観てみたいと思ってしまった私である。丁度5/15まで有効の招待券をもらっていたので,それを利用して観に行くことにした。

Domi-and-jd-beck-at-blue-note たった二人で演奏しているのに,実にサウンドが分厚いと思えたのは,Domi Lounaの左手(+私の席からはよく見えなかったが,フット・ペダルも使っていたかもしれない)から繰り出されるベース・ラインゆえと思えた。ただでさえ音数は多い人たちではあるが,このベース・ラインが実に強力で,だからこそこの編成でも演奏が成り立つというものであった。それだけでなく,Domiの右手から繰り出されるフレージングも魅力的だし,JD Beckのドラミングはアルバム"NOT TiGHT"で聞けたものと違わぬもので,音は軽いが,もの凄い刻みっぷりであった。

PAは意図的に低音が強調されていたと思うが,あれぐらいが彼らの生み出すグルーブには適切と思えるもので,年甲斐もなくついつい身体が動いてしまったのであった。意外だったのはWayne Shorterとジャコパスの曲をやると言って,"Endangered Species"と"Havona"を各々演奏したことだが,彼らの音楽の出自を感じるようなところがあって実に面白かったし,演奏も見事であった。アルバムを聞いた時も思ったことだが,若いのに凄い才能である。

まぁ彼らの音楽からすれば,サウンドのパターン化も懸念されるところもあり,次なる展開が若干心配ではあるが,これだけの才能を持つ若者なので,軽々とハードルをクリアしていくものと信じたい。いずれにしても,「旬の音楽」と言いたくなるライブであり,見られただけで大喜びしたくなる演奏であった。

ライブの雰囲気は彼らがTiny Desk Concertに出演した時の映像を見てもらうといいだろうが,Blue Noteでのライブはもっと激しかったと言っておこう。尚,上の写真はBlue Note東京のサイトから拝借。

Live at Blue Note東京 on May 10, 2023, 2ndセット

Personnel: Domi Louna(key, vo), JD Beck(ds, vo)

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コメント

以前 コメントを投稿していた Lsto と申します。

昨日(5/11)の日本テレビの朝のワイドショー(DayDay)にDOMi&JD BECKが生出演&演奏を披露していました。音楽メディア以外でも注目してる人はいるんですね。
四半世紀前のドラムンベースが好きなので 気になるグループです。
Mehlianaとも近いものを感じるのですが、MehldauファンのToshiyaさんは どうお感じでしょうか?

Lstoさん,こんにちは。コメントありがとうございます。

>昨日(5/11)の日本テレビの朝のワイドショー(DayDay)にDOMi&JD BECKが生出演&演奏を披露していました。音楽メディア以外でも注目してる人はいるんですね。

彼らがテレビに出るってのが驚きですが,ライブもフルセットでソールド・アウトだったようですから,幅広い注目を浴びているってことなんでしょうね。

>四半世紀前のドラムンベースが好きなので 気になるグループです。
>Mehlianaとも近いものを感じるのですが、MehldauファンのToshiyaさんは どうお感じでしょうか?

Mehlianaとは生み出すグルーブ感が違いますので,編成は同じでも全く別物として私は捉えています。一方ドラムンベースということであれば,Domiの左手(+ペダル)が生み出すベース・ラインが強力ですので,そういう感じに響く気がします。記事にも書きましたが,PAも明らかに低音を強調していたので,Lstoさんのお好みには合うのではないかと思います。

久々にBlue Note行きました。DOMi&JD Beck。初日の1stでしたが、満員。先日Muthpielも1stで満員だったし、東京のリスナーのライブへの熱望が分かります。DOMiは両手で下段Keyboardを弾かざるを得ない時のみベースペダルを踏んでいましたが、数回・部分的にでしたね。凄い演奏力だと思います。しかし、このスタイルは制限が多いように感じます。アルバムもそうでしたが、少々一本調子に感じられますね。DOMiが左手をベースに費やすので、右手は主に狭い範囲のメロディーラインに限られています。もう少しペダルを多用出来れば良いのでしょうが。まだ二人とも若いので色々とフォーマットやフォーメーションを試して大成していってくれればと思います。

カビゴンさん,こんばんは。返信遅くなりました。

>初日の1stでしたが、満員。

全セット,フルハウスだったそうです。

>東京のリスナーのライブへの熱望が分かります。

確かに渇望感はありました。

>凄い演奏力だと思います。しかし、このスタイルは制限が多いように感じます。

それは仕方ないところです。そしてそこが不安ですが,各々が独立しても大丈夫でしょうね。

>アルバムもそうでしたが、少々一本調子に感じられますね。

次にどう来るかを楽しみにしたいですね。

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