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2023年5月15日 (月)

改めてJim Hallの進取の精神に驚く。

_20230510"Magic Meeting" Jim Hall (ArtistShare)

早いものでJim Hallが亡くなって今年で10年になる。本作は2004年にVillage Vanguardでレコーディングされたものだが,既に古希を過ぎて数年経過していたにもかかわらず,Jim Hallという人が全然枯れていなかったことを示すアルバムだと思う。

スタンダードをやると比較的オーセンティックな響きになるのだが,それが本人のオリジナルやJoe Lovanoの”Blackwell’s Messge"を演奏すると,途端にハイブラウさが増し,もはやアバンギャルドな響きさえ感じさせるものになっているのには驚かされる。

Jim HallがPat Methenyをはじめとするミュージシャンから大いにリスペクトされるのは,こういう進取の精神ゆえの部分があると思うが,こうした傾向は若い時よりも,年齢を重ねてからの方が強くなったように感じるのは凄いことだ。本作においても,冒頭2曲にはびっくりさせられてしまい,ようやく3曲目に"Slylark"が出てきて安心する(笑)というものなのだ。

晩年のJim HallのアルバムはArtistShareからのリリースが多いが,クラウド・ファンディングを基本とするレーベルゆえ,作品によってはもはや入手が難しいものもあって,本作もArtistShareのサイトでは現状Sold Out状態となっている。アルバムとして必ずしも聞き易いという感じでもないところなのがあるのは仕方がないが,録音も実に素晴らしいものなので,一聴には値する。まぁ,現物の入手は難しくてもストリーミングでも聞けるから,ご関心のある方はそちらをどうぞ。

私としては演奏としてはここまでやらなくてもって感じで,同じArtistShareからのアルバムであれば,Red Mitchellとのデュオや,Live Vol.2-4の方を聞く頻度の方が高いのも事実なのだが,改めて聞いてみると,年を取っても凄かったということを実感させられた。星★★★★。

Recorded Live at the Village Vanguard between April 30 and May 2, 2004

Personnel: Jim Hall(g), Scott Colley(b), Lewis Nash(ds)

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