Gretchen Parlatoの新譜が出た。私にとってはLionel Louekeがどうかによる。
"Lean in" Gretchen Parlato / Lionel Loueke (Edition)
私がGretchen Parlatoにはまったのは"The Lost & Found"でのことであった。同作に関する記事をアップしたのが2011年7月だった(記事はこちら)から,もう12年も前のことになるが,それ以来,彼女がアルバムを出せば必ず購入してきたのは,Gretchen Parlatoの一般的なジャズ・ヴォーカルと一線を画すコンテンポラリー感が心地よいからである。だからこの新作の情報を知った時も当然「買い」だと思った。
しかし,ひとつ問題があった。私はここでのパートナー,Lionel Louekeが苦手なのだ。彼のアルバムを取り上げた時にも「ジャズ・イディオムの中でアフリカ的なものが顔を出すと今イチのめり込めない」なんて書いているが,アフリカ,アフリカした感じがどうにも私にはフィットしないからである。
だが,本作に限って言えば,ジャズ的なフレイヴァーが希薄なこともあって,それほどLionel Louekeが気にならないのはよかった。もちろん,アフリカン・テイストがかなり濃厚に出ている部分もあるが,全体のバランスで見れば,まぁ受け入れ可能ってレベルであった。一部にリズムが入るのも有効に機能したというところだろう。
私としては,Gretchen Parlatoのアルバムを聞くならほかのものを優先するだろうが,これはこれで悪くはない。星★★★★。尚,私が入手したのは輸入盤だが,国内盤にはボートラが1曲追加されているので念のため。
Recorded on March 2-4, 2022
Personnel: Gretchen Parlato(vo, perc), Lionel Loueke(g, vo, perc), Mark Giuliana(ds, perc), Burnis Travis(b), Marley Giuliana(vo), Lisa Loueke(vo)
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