祝再来日:改めてLars Janssonの"Hope"を聞いて,彼のライブを心待ちにする。
Lars Janssonは頻繁に来日しているらしいが,コロナ禍もあって暫く来日からは遠ざかっていたと思われる。そんなLars Janssonはじめ,スウェーデンのジャズ・ミュージシャンが5月に大使館のサポートもあって来日し,各地でライブを行うことになっている。私がLars Janssonのライブに接したのは,2010年の一度だけだが,実を言えば,私が欧州ジャズをちゃんと聞くようになったのはこのブログを始めて以降で,お知り合いの皆さんの情報に感化されて聴き始めたというのが実態なのだ。だから,2010年のライブにおける記事においても,私は「初めて接した北欧ジャズのライブ」なんて書いている(記事はこちら)。それから幾星霜,私も随分変わったと思ってしまうが,次回の来日時にはクラブ・デイトに駆けつける予定である。
そんなLars Janssonの音楽を改めて聴いておこうと思った時に,私が取り出したのがこの"Hope"である。冒頭こそ"How Deep Is the Ocean"で始まるものの,残りは全てLars Janssonのオリジナルで占められたこのアルバムのリリカルな響きにまいらない人はいないだろうと思いたくなる。このアルバムを初めて聞いた時も,今回改めて聞いても,実にいい曲を書く人だと思ってしまった。そしてLars Janssonを支えるのがLars DanielssonとAnders Kjellbergなのだから,鉄壁の布陣と言ってもよいし,それこそ全編を通してリリシズムの洪水である。
極論かも知れないが,このアルバムを嫌いだという人はいないだろうと思わせるぐらい,次から次へと出てくるリリカルなフレーズを聞いていると,実に心の平安を得られるという感じなのだ。ライブにおいても,タイトル・トラック,"Hope"はやって欲しいなぁと思うのはきっと私だけではないだろうが,それにしても実に素晴らしいアルバムであった。このアルバムを聞きながら,Lars Janssonのライブを心待ちにしたい。
Recorded on August 31 and September 1 in 1999
Personnel: Lars Jansson(p), Lars Danielsson(b), Anders Kjellberg(ds)
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