改めてFreddie Hubbardの"First Light"を聞く。CTIの王道って感じだ。
"First Light" Freddie Hubbard (CTI)
保有している枚数はそれほどではないが,私は何だかんだと言って,CTIレーベルの音楽が結構好きである。保有しているのはJoe FarrellとFreddie Hubbardが中心になるが,Paul Desmond,Chet Baker,そしてJim Hallなんかは長年聞いてきた。サウンドとしてはワン・パターンだと言ってもよいかもしれないが,聞いていて心地よいのだ。このアルバムは入手したのは近年になってからだが,改めて聞いてみると,やっぱりこういうの好きだなぁと思ってしまう。
言ってしまえば,イージー・リスニング的に響くのも事実だ。それはDon Sebeskyが付したストリングスに顕著なのだが,それでもリーダーをはじめ,各ソロイスト,特にGeorge Bensonの仕事っぷりが実によい。演奏で言えば,このアルバムはアナログでのA面に相当する冒頭2曲がスリリングな響きを持つのはGeorge Bensonの貢献度が高い。B面に相当する3曲はよりイージー・リスニング的ってところだろう。響きはイージー・リスニング的でも,Freddie Hubbardのソロは実に味わい深く,これはこれで楽しめてしまうのだ。
ピアノがRichard Wyandsってのが珍しいが,それ以外はCTIの常連みたいなメンツなので,安心感は十分。星★★★★。2曲目がPaul McCartneyの"Uncle Albert/Admiral Halsey"って選曲がCTIらしいが,3曲目のHenry Manciniが書いた"Moment to Moment"という曲は,原題を同じくする「その日その時」という映画の主題歌だそうだ。この映画,聞いたこともなかったが,日本でも公開されたらしいにもかかわらず,双葉十三郎先生の「ぼくの採点表(1960年代)」にも掲載されていないというある意味稀有な映画。へぇ~って感じであった。
因みに私が入手したのは国内廉価盤だが,輸入盤にはボートラが2曲入っているらしいので,念のため。
Recorded in September 1971
Personnel: Freddie Hubbard(tp, fl-h), George Benson(g), Richard Wyands(p, el-p), Ron Carter(b), Jack DeJohnette(ds), Airto(perc), Hubert Laws(fl), with strings and horns
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