Pat MartinoによるPat Martino的Wes Montgomeryトリビュート。
"Remember: A Tribute to Wes Montgomery" Pat Martino(Blue Note)
Pat MartinoとWes Montgomeryの関係性についてはよくわからないのだが,Pat Martinoが脳動脈瘤の手術後の記憶喪失から回復する過程において,Wes Montgomeryの音楽に触れたことで,何らかのインスピレーションを受け,後の完全復活につながったと考えてもいいかもしれない。まぁ,このアルバムの後に出た"Undeniable"は,編成は違うものの,"Full House"的なところを感じさせたから,リアルタイムではなかったかもしれないが,WesがPat Martinoに影響を及ぼしたと考えてよいだろう。
そもそもPat MartinoとWes Montgomeryはスタイルが違っていると思うが,ここでの演奏はオクターブ奏法を交えて,Wesゆかりのナンバーをストレートに演奏している。いきなり冒頭は"Four on Six"だし,締めは"Unit 7"だもんなぁ。そうした中で,サウンドはWes的に響く部分もありながら,当たり前の話ではあるが,ソロのラインはやはりPat Martino的である。
やっている曲がWesゆかりの曲ばかりということもあって,いつものPat Martinoのアルバムとはやや毛色が違うとしても,これはこれでPat Martinoの一面を知る上で面白いアルバムだと思う。Pat Martinoのアルバムの中で,いの一番に聞くアルバムではないかもしれないが,星★★★★としよう。
Recorded on August 9 & 10, 2005
Personnel: Pat Martino(g), David Kikoski(p), John Patitucci(b), Scott Allan Robinson(ds), Daniel Sadownick(perc)
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