"Eye of the Beholder":Elektric Bandのアルバム数々あれど,これが一番好きだな。
"Eye of the Beholder" Chick Corea Elektric Band(GRP)
主題の通りである。Chick CoreaのElektric Bandは都合7枚のスタジオ・アルバムを残しているが,私がそれらの中で一番いいと思っているのが本作である。このアルバムにはEric MarienthalとJohn Patitucciの個別のライブの際,彼らのソロ・アルバムとともに本作を持って行ってサインをもらっているのがその証だ。
曲としてのキャッチーさには若干欠けるかもしれないが,Elektric Bandの曲ってのは大概そういうものだと思っていれば,全然気にならない。むしろ,このアルバムのいいところはElektric Bandでありながら,Chick Coreaのアコースティック・ピアノがかなりフィーチャーされていることだと思っているのだ。Elektric Bandなんだから,テクノロジーを前面に押し出してもよいのだが,本作は敢えてアコースティック感を出しているように感じられるところが逆に魅力的に響く。
いずれにしても,このバンドはテクニシャン軍団がタイトにビシビシきめるところが一番の魅力だと思う。このアルバムもリリースからもはや35年というのには驚いてしまうが,全く古びた感じがしないのは大したものだと思う。
Chick Coreaは亡くなっても,彼の残した音楽は魅力的なものが多かった(もちろん駄盤もあるが...)なぁとつくづく思ってしまったのであった。星★★★★☆。
Personnel: Chick Corea(p, synth), Eric Marienthal(sax), Frank Gambale(g), John Patitucci(b), Dave Weckl(ds), John Novello(synth)
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