久々に"Star People"を聴いた。
"Star People" Miles Davis(Columbia)
久しぶりにこのアルバムをMilesのColumbiaボックスから引っ張り出して聴いた。実は私にとってこのアルバムのプレイバック頻度はMilesのアルバムにおいて決して高くない。なんでなんだろうかと思っていて,改めて今回聞いて思ったのは,このアルバムが当時のMilesバンドの持っていたヘヴィな感覚を再現できていなかったからではないかと思ってしまった。それはこのアルバムの音のせいが大きいと思うが,これよりずっと音のいいブートがありそうだと感じてしまうぐらい大したことのない音なのだった。私のオーディオ・セットなんてシャビーなものだが,それでもこの音はいかんだろう。
Gil Evansが関わっていたり,ブルーズを吹いたりと話題にはなったのだが,例えば"Speak"におけるスピード感の欠如は痛いと思えるし,フェード・アウトが続くことも気に入らない。私が観たMilesのライブとの感覚の違いが大き過ぎたということもあったと思える。
もちろん,Milesのことであるからおかしな演奏はしていない。十分にカッコいい演奏ではあるが,やっぱり気に入らないんだよなぁ。これを聞くならほかのアルバムを聞くってことで,星★★★☆。なんだかもったいないねぇ。
Personnel: Miles Davis(tp, synth), Bill Evans(ts, ss), Mike Stern(g), John Scofield(g), Marcus Miller(b), Tom Barney(b), Al Foster(ds), Mino Cinelu(perc)
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