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2023年3月28日 (火)

Kendrick Scottの新作:相変わらずレベルが高い。

_20230325-3"Corridors" Kendrick Scott(Blue Note)

これまでは自身のグループ,OracleでのアルバムをリリースしてきたKendrick Scottが,今度はサックス,ベースとのトリオで作り上げたアルバムである。クレジットにあるように,The Jazz Galleryの委嘱プログラムによって制作されたようなので,これは一時的なプロジェクトと捉えるべきだろう。本作ではロックダウン期の心の動きを反映しているようなことをKendrick Scottが語っており,収められているのはメンバーとの共作を含むKendrick Scottによるオリジナル8曲に,Bobby Hutchersonの"Isn’t This My Sound Around Me?"を加えた全9曲。そのBobby Hutchersonの曲は,McCoy Tynerとの"Manhattan Moods"というアルバムが初出らしいが,シンプルなメロディ・ラインながら結構魅力的に響くのが面白い。

こういう編成であるから,どんなサウンドにするのかが興味深いところである。激しくやることもできれば,地味に(笑)やることもできるが,私の感覚では後者。どちらかと言えば,内省的な感覚がする演奏が多い。Kendrick Scottという人は,ドラマーとして勢いを発揮することもできるが,バンド・リーダーとしてトータルな音楽をOracleでも聞かせてきたことを考えると,こうした展開もありかなぁと思う。ただ,曲によっては相当Kendrick Scottは煽りを入れているのだが,それがうるさく感じさせないところが彼の技である。そうした中で私が感じるのは,ここで受ける感じがサックスがWalter Smith IIIゆえのサウンドになっているということだ。これがクリポタだったら全然違う音楽になっていたはずだと想像をめぐらしてしまう私である。まぁ,Kendrick Scottが目指した世界を表現するにはWalter Smith IIIの方が適していたということだと思うが,やや線が細く感じるのも事実なのだ。まぁそれでも,"Threshold"なんて相当いいが...。

正直に言ってしまうと,Oracleでやっている音楽と,本作の音楽とどっちが好きかと言えばOracleの方なのだが,これはこれでKendrick Scottによる新たなチャレンジとして受け止めることにしたい。星★★★★。いずれにしても,Kendrick Scottが有能なミュージシャンであることは疑いようもなく,レベルが高いことはいつもながらのことである。

Personnel: Kendrick Scott(ds, vo), Walter Smith III(sax), Reuben Rogers(b)

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