2023年9月
          1 2
3 4 5 6 7 8 9
10 11 12 13 14 15 16
17 18 19 20 21 22 23
24 25 26 27 28 29 30
フォト

2021年のおすすめ作

無料ブログはココログ

« Kendrick Scottの新作:相変わらずレベルが高い。 | トップページ | Simon Phillips Protocol@Blue Note東京参戦記 »

2023年3月29日 (水)

Arvo Pärtの「鏡の中の鏡」:この上なく美しい響き。夢見心地とはこれのことか。

_20230326 "Arvo Pärt: Speigel im Spiegel" Benjamin Hudson / Sebastian Klinger / Jürgen Kruse(Brilliant Classics)

ECMの総帥,Manfred EicherがECM New Seriesを立ち上げたのはエストニアの作曲家,Arvo Pärtの音楽を世に広めるためだったという話もあるが,そのArvo Pärtの邦題「鏡の中の鏡」を聞いていると,まさにEicherの指向と合致しているよなぁって気がしてくる。

一般の現代音楽に感じられる難解さなんてものは皆無であり,ミニマリズムの中から浮き上がる美的な感覚は,もはやアンビエント・ミュージックと呼びたくなる。この「鏡の中の鏡」はその後もさまざまな楽器編成で連作として発表されているが,ここに収められたものが初出の編成(ヴァイオリン+ピアノ,ヴィオラ+ピアノ,チェロ+ピアノ)ということになるようだ。それに"Für Alina"ほかの3曲を加えた全6曲には心地よい響きだけが収められていると言ってよく,まさに夢見心地になるような音楽なのだ。

音楽に刺激を求めるリスナーにとっては全く無縁の音楽と言えるだろうが,私にとっては精神衛生上実に好ましい音である。心がささくれ立った時に確実に役立つと思える美的音源。素晴らしい。星★★★★★。

Personnel: Benjamin Hudson(vln, vla), Sebastian Klinger(cello), Jürgen Kruse(p)

« Kendrick Scottの新作:相変わらずレベルが高い。 | トップページ | Simon Phillips Protocol@Blue Note東京参戦記 »

現代音楽」カテゴリの記事

アンビエント」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く

コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。

(ウェブ上には掲載しません)

« Kendrick Scottの新作:相変わらずレベルが高い。 | トップページ | Simon Phillips Protocol@Blue Note東京参戦記 »

Amazon検索ツール

2022年のおすすめ作