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2023年1月28日 (土)

Mike Mainieriとノルウェー軍団の共演。クールな響きが印象的。

_20230126-2 "Northern Lights" Mike Mainieri(NYC)

ライナーにも書いてある通り,Steps Aheadにも在籍したサックス奏者Bendik Hofsethの紹介により,Mike Mainieriがノルウェーのミュージシャンと共演したアルバムである。"Norwegian Posse"と書いているから,訳せば主題の通り,ノルウェー軍団(笑)ってところである。

アメリカのミュージシャンには北欧のミュージシャンとの共演は魅力的に映るのかもしれないが,Keith Jarrettはもとより,Billy Cobhamにも"Nordic"というアルバムがあって,本作である。参加しているのはまさに当時(現在も含めてと言ってもよいが...)の気鋭のノルウェーのミュージシャンたちである。

それでもって,いきなり"Nature Boy"から始まるのにはびっくりするが,サウンド的には所謂nuジャズってやつで,エレクトロニクスも多用した音楽なので,決してコンベンショナルなジャズではない。コンテンポラリーな響きが強い中で,演奏はクールで,決して熱くならないところが北欧的と言ってもよいかもしれないが,それをよしとするか否かで好みはわかれるはずだ。私のような雑食音楽リスナーにとっては,これはこれでありだ。

そして2曲目"Poochie Pie"の冒頭から響くLars Danielssonのベースの音が実に生々しくも腹に響く。エレクトリックとアコースティックをうまく配分,両立させた音楽は刺激的である。それに続くのがBjorkが主演した"Dancer in the Dark"から”I’ve Seen It All"だったり,"Flamenco Sketch"やら"Naima"までやっているのは何とも不思議な感覚であるが,どんな曲をやってもクールな感覚には変化がない。

同じようなテンポの曲が続くので,全編を聞いていて変化に乏しいと感じるリスナーもいるだろうが,そういう音楽だと思えば腹も立たない。音量を絞ってバーでプレイバックしてもおかしくない響きとも言えるし,ある意味どのようなアンビエンスにもフィットしてしまいそうなのがnuジャズたるところ。まぁ,バーと言っても,オーセンティックなバーよりも,ちょっと尖った感じのバーの方が適切だが(笑)。 星★★★★。

Personnel: Mike Mainieri(vib, marimba), Nils-Petter Molvær(tp), Bendik Hofseth(sax), Bugge Wesseltoft(key, synth, p, prepared-p), Elvind Aarset(g), Lars Danielsson(b), Andere Engen(ds), Paolo Vinaccia(perc), Jan Bang(sample, prog), DJ Strangefruit(turntable), Joyce Hammann(vln), Laura Seaten(vln), Ron Carbone(vla), David Eggar(cello), Gil Goldstein(string-arr)

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