Jeff Beckを偲んで,なのだが,この荒々しさに改めて興奮してしまう。
"Jeff Beck Live at BB King Blues Club" Jeff Beck(No Label)
先日亡くなったJeff Beckの音源をずっと聞いている私である。手持ちのアルバムを次から次へとプレイバックして,Jeff Beckの音楽を振り返っている中で,どのアルバムについて書こうか考えていたが,2003年にレコーディングされて,当初はWebを通じて販売されていたこのライブ盤を取り上げることにしよう。その後,正規盤としても日本では発売されたが,私はネットで購入したもの。
確か本作もオフィシャル・ブートレッグ的な扱いだったと記憶するが,そのためという訳でもないだろうが,クレジットもほとんどなく,参加ミュージシャンも書いていない。しかし,ここで演奏しているのはTony HymasとTerry Bozzioという"Guitar Shop"でのトリオである。そもそも"Guitar Shop"も相当激しいアルバムであったが,このライブは輪を掛けて激しい。ライブならではのラフさというのもあるとは思うが,この激しさはレベルが違う。"Scatterbrain"なんて,明らかにトチ狂っている。21世紀になってJeff Beckはライブ・アルバムを何枚か出しているが,私が聞いたものの中では断トツの強烈さで迫ってくる。聞いているこっちとしても,静かに追悼って感じには絶対ならない。
メンツがメンツだけに"Guitar Shop"からの曲が多いが,そのほかのアルバムからも満遍なく選曲されているが,総じてここまで激しくやらなくてもいいんじゃない?ってぐらいに感じさせる中で,"People Get Ready"とかやってくれるとホッとする。それぐらい全編を通じてのテンションが高く,聞き通すには体力が必要である。これに比べれば,Jan Hammerとのライブ盤なんて聞き易いものだ(きっぱり)。
聞くのには体力は必要だが,聞き終わった後にはJeff Beckを失った喪失感が押し寄せてくるってところである。改めて惜しい人を亡くした。
Recorded Live at B.B. King Blues Club & Grill, NYC on September 10, 2003
Personnel: Jeff Beck(g), Tony Hymas(key), Terry Bozzio(ds)
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