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2022年12月24日 (土)

今年最後のライブを締めくくったBanksia Trioの見事な演奏@武蔵野市民文化会館

Photo_20221223091401

まだまだ沈静化とは言わないが,コロナ禍もだいぶ落ち着いてきて,ライブ通いも徐々に復活してきた私であるが,今年のライブの締めくくりとして行ったのが,武蔵野市民文化会館小ホールにおける須川崇志率いるBanksia Trioのライブである。相変わらず(自分も含めて)高齢者比率の高いこのヴェニューであるが,8分の入りってところか。私は市民ではないので,一般の入場料であるが,それでも2,800円でこのトリオを聞けるのはありがたい。

彼らのこれまでの2枚のアルバムは,北欧系にも通じる日本のピアノ・トリオとは思えない響きを持っていて,素晴らしい美的な緊張感を醸し出していた。彼らの2ndアルバムを聞いた時,ライブはどうなってしまうのか?なんて書いているが,ライブでもそうした感覚を変わりなく生み出すところが凄い。

こうした音楽をやっているだけに,さぞや深刻,あるいは自己陶酔的な顔でやっているのかと思っていたら,リーダー須川崇志はさておき,ピアノの林正樹のにこやかな表情にはある意味驚いてしまった。やっている音楽と表情の落差が大きいのだ(笑)。

出てくる音はまさに美的で,極めて細かいニュアンスを生み出してしまうだけでなく,3者のヴィヴィッドな反応ぶりが素晴らしい。1曲目に演奏していたのは"I Should Care"だと言っていたと思うが,原曲を「破壊」するのではなく,「解体」して「再構築」するという感じか。そういう意味では普通の,あるいはコンベンショナルなピアノ・トリオでは決してない訳だが,このレベルの高さは半端ではない。

このトリオ,3者が全て素晴らしい実力者であるが,私はドラムスの石若駿のプレイぶりにびっくりしてしまった。スティック,ブラシ,マレットのどの使いっぷりも実に的を得たものであり,こういうドラマーがバックにいれば,演奏も楽しかろうと思ってしまった。そして林正樹のピアノのフレージングは見事だし,リーダー須川崇志のベースも実にうまく,ずっと唸りっぱなしの私であった。

休憩をはさんで約2時間,彼らの演奏を堪能した私であった。須川崇志がMCで3rdアルバムをレコーディング済みと言っていたので,おそらくは来年のリリースを首を長くして待ちたいと思わせるに十分な演奏ぶりであった。Banksia Trio,恐るべし。

Live at 武蔵野市民文化会館小ホール on December 22, 2022

Personnel: 須川崇志(b, perc),林正樹(p),石若駿(ds, perc)

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