やはりMilt Jacksonはええですわぁ~:Ray Brownとの相乗効果も大きいライブ盤。
"That’ the Way It Is" Milt Jackson Quintet Featuring Ray Brown (Impulse!)
このブログにも何度か登場するMilt Jacksonであるが,このアルバムは昔ジャズ喫茶とかで聞いていたものの,今まで保有はしていなかったのだが,気まぐれで購入したもの。ストリーミングでも聞けるのでそれでもよかったのだが,ストリーミングで聞いても,おぉ,こりゃええわと思ったぐらいで,こっちの期待を裏切らないナイスなアルバム。端的に言えば,ブルージーでソウルフルって感じだろうが,ジャズの楽しさを感じさせてくれるのだ。
前にも書いたが,Milt Jacksonは亡くなった父が結構好きで,私は遺品としてそれを引き継いでいるが,その中にはこのアルバムは入っていなかった。Milt Jacksonという人は,作品のアベレージが高くて,大概の場合,聞いていて嬉しくなってしまう人だが,このアルバムの楽しさは格別だと思ったのは,ライブ・セッティングによるところが大きいと思う。そして,同じライブでもModern Jazz Quartetのものとは雰囲気が全然違うのだ。Ray Brownの野太いベースに乗ったMilt Jackson,はっきり言ってノリノリである。
また,このバンドはRay Brownとの双頭バンドという位置づけゆえ,Ray Brownの出番も多数であり,"Frankie And Johnny"や"Tenderly"で,ベースのこれぞ名人芸とでも呼ぶべき演奏が聞けるのもポイントが高い。
このアルバムが気に入らないというジャズ・ファンはいるまいとさえ思いたくなるほど,聞いていて楽しくなってしまうアルバム。歴史的名盤とは言わないが,こういうアルバムこそジャズの魅力を理解するのに最適だと思える。ジャケも雰囲気出ているよねぇ。星★★★★☆。
Recorded Live at Shelly’s Manne-Hole on August 1 & 2,1969
Personnel: Milt Jackson(vib), Ray Brown(b), Teddy Edwards(ts), Monty Alexander(p), Dick Berk(ds)
本作へのリンクはこちら。
« Benjamin LacknerのECMデビュー作:作曲能力の高さはわかるんだけどねぇ...。 | トップページ | こんなアルバムはECM New Seriesでしか作れないと思ってしまう”L’Aurore”。 »
「ジャズ(2022年の記事)」カテゴリの記事
- 2022年の回顧:音楽編(その2:ジャズ)(2022.12.30)
- 今年最後のライブを締めくくったBanksia Trioの見事な演奏@武蔵野市民文化会館(2022.12.24)
- George Bensonの20世紀の活動を振り返る好アンソロジー。(2022.12.26)
- ジャズ・ヴォーカルはあまり聞かない私だが,今日はJune Christy。(2022.12.23)
- この静謐さがたまらない:Ketil BjørnstadとDavid Darlingのデュオ第2作(2022.12.22)
« Benjamin LacknerのECMデビュー作:作曲能力の高さはわかるんだけどねぇ...。 | トップページ | こんなアルバムはECM New Seriesでしか作れないと思ってしまう”L’Aurore”。 »
コメント