無茶苦茶な話なのだが,結構面白かった「ザ・メニュー」
「ザ・メニュー("The Menu")」(’22,米,Searchlight)
監督:Mark Mylod
出演:Ralph Fiennes, Anya Talor-Joy, Nicholas Hoult, Hong Chau, Janet McTeer, John Leguizamo, Reed Birney
なんでそうなるの?ってような話なのだが,結構面白く観てしまったのがこの映画である。Ralph Fiennes演じるSlowikシェフのレストランを訪れる出て客のほとんどが,スノビッシュ(あるいは怪しげ)に描かれる中で,Anya Talor-Joy演じるMargotだけがそうしたところから離れた「ある意味普通の人」のように描かれているのが,エンディングに向けた伏線となっているのが面白い。
ストーリーとしてはレストランの従業員たちが,どうしてこういう展開を受け入れるのかという説明は一切ないので,見ている方は「おい,おい」ってなるし,映画に出てくるこのレストランを訪れる客の感覚と同じってことになるのかもしれないが,ありえない話ではある。しかし,「カルト」ってこんな感じなのかもなぁとも思わせるのだ。
ほとんどホラーと言ってもよいような話の中で,Ralph Fiennesも怖いが,もっと怖いのがHong Chau演じる給仕長,Elsaである。この人の視線や行動は最初から怪しさ全開って感じだが,この訳のわからなさがこの映画の面白さの源泉かもしれない。星★★★★。
それにしても,Anya Talor-Joyは先日観た「アムステルダム」に続いての登場だが,2本の映画で全く違うキャラを演じていてその落差には笑ってしまった。この人,結構凄いねぇと思わせるに十分。
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