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2022年8月 2日 (火)

録りだめしていたビデオから,「ガンファイターの最後」を観た。後味悪し...(苦笑)。

Death_of_a_gunfighter 「ガンファイターの最後(”Deathe of a Gunfighter”)」(’69,米,Universal)

監督:Allen Smithee

出演:Richard Widmark, Lena Horne, Carrol O’Conner, John Saxon, Michael McGreevey, David Opatoshu

BSでやっている映画を録りだめしている中で,今回観たのがこの映画である。私が西部劇に期待するのは勧善懲悪的なスカッとする展開なのだが,この映画,全くそうはいかず,はっきり言って後味は相当悪い。何が正義で,何が正義でないかがわからないような展開のこの映画は,1969年という丁度ヴェトナム戦争に対する厭戦気分を反映したもののように思えてならない。

正直言って,Richard Widmark演じるPatch保安官のキャラクター設定も頑固過ぎやしないか?と言ってしまえばその通りだが,別に何にも悪いことをしていないのに,近代化が進みつつある,おそらく20世紀初頭のアメリカにおいては,時代から取り残された感じというのはわからないではないのだが,難癖つけまくられる感じってのは,観ている方からすればなんでやねん?となってしまうのも当然である。

そうした中でのストーリー展開は,これまたなんでやねん?の連続であるが,まぁそれは置いておこう。私としてはLena Horneのような往年のミュージカル女優には申し訳ないが,1969年というタイミングにおいては,はるかに旬を過ぎた人を共演者に選んだことが謎って感じだった。しかし,この映画のRichard Widmarkの役柄とバランスを取るならば,まぁ妥当と言えば妥当だったかなって気もするが...。ちゃんと歌も歌ってるしねぇ。

だが,このストーリーに見られる不条理性は,かつての西部劇には決してなかったものであり,上述の通り,当時の時代背景を反映しているとしか思えないのだ。決してこの映画では痛快さとかは無縁って感じのものであり,西部劇好きとしては星★★★ぐらい。

ところで,この映画の監督のAllen Smitheeは架空のもので,この映画については当初Robert Tottenが監督していたのだが,Richard Widmarkともめたとかで,Don Siegelがその後を継いだものの,クレジットは拒否し,架空のAllen Smithee名義が使われた最初の映画だそうだ。へぇ~って思っていたら,そう言えば私が保有するDon SiegelのDVDボックスにはこの映画も入っていたことにさっき気づいた。買ってから一回も見てねぇんじゃん!(爆)とまた反省を新たにした私であった。

それにしても,こんな映画が今や単体でソフト発売されているってのも凄いことだよなぁ。

本作のBlu-rayへのリンクはこちら

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