高橋アキの演奏で,Peter Garlandを初めて聴く。
"Peter Garland: The Birthday Party" 高橋アキ(New World Records)
高橋アキの現代音楽のアルバムには,ついつい手が出てしまう私である。これもネットで見つけて発注してみるか~ってことで購入したものだが,Peter Garlandという作曲家についてはこれまで全く未経験であった。
ネットで調べてみると,ポスト・ミニマルの作曲家ということになっている。ポスト・ミニマルってのは「反復的なスタイルのなかに多様な要素や伝統的な語法を持ち込んだ」ものってことになるらしいが,このアルバムを聞いていて思ったのは,所謂現代音楽らしいクールな響き,あるいは一種の冷たさというよりも,暖かみすら感じさせるメロディ・ラインを持っているものであった。例えばMorton Feldmanなんて,ミニマルの極北みたいに感じてしまう私だが,タイプが全然違うのだ。
実のところ,私が現代音楽のピアノ音楽に求める響きは冷たさ,あるいは独特の間合いの方なので,ちょっとイメージが違うんだよなぁってのが正直なところである。
まぁ,いろいろな音楽を聴いて,自分に合う音楽をチョイスしていけばいいので,こういうことはままあることだが,今回は「へぇ~」って感じが強かった。あくまでもイメージの問題って気もするが,高橋アキのアルバムの中では,プレイバックの回数が増えそうにはなさそうだ(苦笑)。嫌いじゃないけどね。星★★★★。
Recorded between June 29 and July 1, 2016
Personnel: 高橋アキ(p)
本作へのリンクはこちら。
« 衰え知らずのCharles Lloydの新作は三部作の第一弾。もはや「幽玄なる響き」だ。 | トップページ | Toots Thielemansの未発表音源3枚組の3枚目。今回は73年の演奏とボートラが82年の演奏。 »
「現代音楽」カテゴリの記事
- 2024年の回顧:音楽編(その1:ジャズ以外)(2024.12.28)
- 中古で入手した高橋アキのダイレクト・カッティング盤。(2024.12.24)
- 2024年の回顧:ライブ編(2024.12.17)
- これも現物未着のためストリーミングで聞いたThomas Strønenの"Relations"。自由度高っ!(笑)(2024.12.16)
- イタリア文化会館でSalvatore Sciarrino室内楽演奏会を聴いた。(2024.11.17)
« 衰え知らずのCharles Lloydの新作は三部作の第一弾。もはや「幽玄なる響き」だ。 | トップページ | Toots Thielemansの未発表音源3枚組の3枚目。今回は73年の演奏とボートラが82年の演奏。 »
コメント