これは知らなかった!Toots Thielemansの未発表音源3枚組。今日はその1枚目。 #TootsThielemans
"Toots Thielemans Meets Rob Franken: Studio Sessions 1973-1983" (Nederlands Jazz Archief)
最近は新譜のチェックも十分ではないこともあって,ついつい見逃してしまうこともあるのだが,本作もそんなアルバムの一つ。国内盤でも出たらしいのだが,なぜか早くも入手困難になっており,仕方なく,値段が高い輸入盤を発注したのであった。
なんでこのアルバムに惹かれたかと言えば,Toots Thielemansが好きなこともあるが,ここではすべてのセッションでRob FrankenがRhodesを弾いているということがある。前にも書いたことがあると思うが,私は結構Rhodesの音が好きなのだ。Rhodesに乗って,Tootsがどういう演奏をするのか?それが一番の関心であり,更に3枚組,全59曲というヴォリュームとあっては,これは買わぬわけには行かないのだ。
ということで,届いたばかりの3枚組から今日はDisc 1の81~82年のセッションを聞いてみた。このDisc 1だけで全20曲,75分越えという聴き応えたっぷりの構成であるが,冒頭の”What Is This Thing Called Love?"からいきなりのロック・タッチの出だしにびっくりしてしまう。もはやフュージョンと言ってもよいが,Toots Thielemansのハーモニカは誰がどう聞いてもTootsであり,どのような演奏でもその個性は際立っている。スタンダード,ジャズ・オリジナル,シャンソン,ブラジル,映画音楽と何でもありで,Toots Thielemansという人の間口の広さというものを感じざるをえない。
それが基本的にフュージョン・タッチのバックに乗せて演奏される訳だが,Tootsの場合,Quincy Jonesにも重宝されたということもあり,何でもできてしまうのが素晴らしいことはわかっていても,このフィット感が実にたまらん。フェイド・アウトが多いのはちょっと惜しい気がするが,それでも十分にRhodesに乗ったToots Thielemansのメロウなグルーブは楽しめる。晩年のTootsとはちょっと違う感じではあるが,こういうの好きだなぁ。全部聴くのが楽しみになってきた。続きはまた改めて。
Recorded on January 30, 1981 and on November 2, 1982
Personnel: Jean 'Toots' Thielemans(hca), Rob Franken(rhodes), Peter Tiehuis(g), Theo de Jong(b), Bruno Castellucci(ds)
« Stanley Clarkeの”I Wanna Play for You”:バラエティに富んでいるとも言えるが,はっきり言って駄盤(苦笑)。 #StanleyClarke | トップページ | 懐かしい~!ナベサダのワーナー時代の自選ベスト盤。 #渡辺貞夫 »
「新譜」カテゴリの記事
- "Rumours Live"がデリバリーされた。やはりこの時期は充実していたと思わせる。(2023.09.26)
- 驚きのCorinne Bailey Raeの7年ぶりの新作。(2023.09.22)
- 媒体天国日本らしいJohn Patitucciの"Live in Italy"のCDリリース。(2023.09.02)
- Brian Blade Fellowship Band:相変わらずの素晴らしさ。(2023.09.01)
- "Rumours Live"。リリースを楽しみに待ちたい。(2023.08.06)
「ジャズ(2022年の記事)」カテゴリの記事
- 2022年の回顧:音楽編(その2:ジャズ)(2022.12.30)
- 今年最後のライブを締めくくったBanksia Trioの見事な演奏@武蔵野市民文化会館(2022.12.24)
- George Bensonの20世紀の活動を振り返る好アンソロジー。(2022.12.26)
- ジャズ・ヴォーカルはあまり聞かない私だが,今日はJune Christy。(2022.12.23)
- この静謐さがたまらない:Ketil BjørnstadとDavid Darlingのデュオ第2作(2022.12.22)
« Stanley Clarkeの”I Wanna Play for You”:バラエティに富んでいるとも言えるが,はっきり言って駄盤(苦笑)。 #StanleyClarke | トップページ | 懐かしい~!ナベサダのワーナー時代の自選ベスト盤。 #渡辺貞夫 »
コメント