バルトークの無伴奏ヴァイオリン・ソナタ:こんな曲をデビュー作に選ぶIsabelle Faustって凄いねぇ。
"Bela Bartok: Violin Sonatas" Isabelle Faust(Harmonia Mundi)
亡くなった父の影響もあり,私は結構バルトークの音楽が好きなのだが,このアルバムはIsabelle Faustがリリースした2枚のバルトークのCDをカップリングしたもの。この1枚目の冒頭が,主題に書いた無伴奏ヴァイオリン・ソナタなのだが,それをデビュー・アルバムに持ってくるというところが,この人の尋常ならざるところのように思える。しかもこれが実によいのだ。
私がバルトークを好きなのは,音楽に感じる独特のダイナミズムに惹かれるところが大きいが,加えて,何とも言えない心地よいスリルを感じさせてくれる音楽だと思わせる。それはオーケストラでも,今回のヴァイオリン・ソナタでも同様なのだ。私の音楽の聴き方は多分に感覚的なところがあるので,結局バルトークは自分の嗜好にフィットしてしまうってところである。
今回聴いたのは,2枚組のうちの1枚目だけだが,私としてはこの「無伴奏」だけで星★★★★★としたいと思えるものであった。もちろん,その後のヴァイオリン・ソナタ第1番も素晴らしい演奏だと思う。こうなったら,2枚目はもちろんだが,Isabella Faustが弾いたヴァイオリン・コンチェルトも改めて聞かねば(笑)。
Personnel: Isabelle Faust(vln), Ewa Kupiec(p), Forent Boffard(p)
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