久々のライブはMike Stern Night@Virtuoso Akasaka。でもマイキーはいない(笑)。

サラリーマン界の最強サックス奏者,八木くんのお誘いを受けて久しぶりにライブに行ってきた。場所は赤坂Virtuoso。Mike Stern Nightと言いながら,マイキーがいる訳ではなく,マイキーのトリビュート・バンド。Steely Danには有名トリビュート・バンド,スティーリー初段があるが,そのマイキー版と言っては,このバンドのリーダーであるプロの矢堀孝一氏に失礼に当たるが,マイキーの曲をまさにそれっぽく演奏するというバンドのライブであった。
私はかなりのMike Sternのファンと言っていいだけに,どんな演奏になるのか興味津々で現地にお邪魔してきた。
演奏の具合は貼り付けたYouTubeの画像を見て頂ければわかると思うが,音と言い,フレージングと言い,乗りと言い,ブラインドで聞いてもまさにMike Sternのバンドと思ってしまうような演奏であった。マイキーの演奏と言えば,必ず途中で「踏む」という行為が発生するが,ここでの矢堀氏の演奏もそれは踏襲。ついでに膝の動きも踏襲である(笑)。そしてテナーとEWIを吹くスウェーデン出身のBjörn Arköは,現在札幌在住とのことだが,まだ結構若いのにMichael Breckerばりの演奏,フレージングは見事なもので,実に大したものと言わざるをえない。世の中には隠れた才能と言うか,いろんな人がいるのねぇというのが正直なところだが,Björn Arköの吹くEWIで,1986年,東京五反田でのSteps AheadライブにおけるMichael Breckerの演奏を思い出してしまったのであった。Michael Breckerは晩年はEWIを吹くことはなかったと思うが,マイキーも来ていたSteps Aheadでのライブの頃はバリバリにEWIを吹いていたのも懐かしく,その映像を改めて見たくなってしまったのであった(音源だけでもよいが...)。
いずれにしても,Mike Stern Nightというタイトルに偽りなしのハード・フュージョンを堪能したのであった。調子に乗って飲み過ぎたが(爆)。
Live at Virtuoso Akasaka on June 16,2022
Personnel: 矢堀孝一(g), Björn Arkö(ts, EWI), 横田健斗(b), 北澤ひろき(ds)
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