ようやく入手した山下トリオの”Up-To-Date”。
このCDを初めて見たのは,私がまだ町田に住んでいた時で,中古レコードのオスカーがまだ2店舗あった頃か,1店舗になった頃かよく覚えていないが,少なくとも10年以上前のことである。その時買っておけばよかったのだが,一回躊躇して,次の機会にオスカーに行ったら,既に売れていて失敗したと思ってしまった。町田のオスカーで同じような思いをしたのが,Dave HollandとMilcho Levievの"The Oracle"で,そっちもその後全く見たこともないって感じで,あれも惜しいことをしたと思っている。それ以来,中古盤で欲しいものを見かけたら,躊躇なく買うってスタンスではあるが,昨今はショップに行く機会も少ないので,ひたすらネット情報頼みだが...。
そんな私だが,山下トリオの方は,ようやく中古でゲットである。町田で見たのは2枚組だったが,今回入手したのは紙ジャケ1枚もの。実は一回在庫通知が来て,すかさずサイトにアクセスしたら,既に売れてしまっていたのが半年前ぐらいのことだったが,今度は通知からタイミングを逃さず,無事発注できたのだった。
演奏自体は,山下トリオらしい疾走感溢れる演奏で,うはうは状態なのだが,実はこのCD,ちょっと不思議なことがある。アナログの時代は2枚組でDisc 1のA面が山下~森山の「デュオ」,B面が「キアズマ」,Disc 2が2面に渡ってタイトル・トラックとなっているのだが,Disc 1の演奏は続けて行われているにもかかわらず,CDになっても「デュオ」で一旦フェード・アウトして,「キアズマ」でフェード・インしてくるのだ。タイトル・トラック"Up-To-Date"は連続して収録されているのに,なんで「デュオ」~「キアズマ」は連続で収録できなかったのか。謎である。
だからと言って,この演奏が悪いはずもなく,山下トリオの演奏に血沸き肉躍ってしまう私のようなリスナーには問題ない。それでもフェード・アウトはやっぱり気にいらないので,半星減点で星★★★★☆。このアルバムもなかなか入手が難しくなっているが,こういう演奏はもう少し楽に手に入るといいんだけどねぇ。やっぱりこの頃の山下トリオは強烈である。
高校生の頃は,山下洋輔の何がいいのかわからんと言っていた私がこうなってしまうんだから,人間変われば変わるものである(笑)。
Recorded Live at 新宿厚生年金会館小ホール on April 28, 1975
Personnel: 山下洋輔(p),坂田明(as, cl), 森山威男(ds)
« Steve Lacyは怖くない(笑)。 | トップページ | Bobby Timmons:モダン・ジャズの一つの典型と言いたい。 #BobbyTimmons »
「ジャズ(2022年の記事)」カテゴリの記事
« Steve Lacyは怖くない(笑)。 | トップページ | Bobby Timmons:モダン・ジャズの一つの典型と言いたい。 #BobbyTimmons »
コメント