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2022年4月27日 (水)

Tord Gustavsenの新譜:内省的な響きが思索へ誘う。 #TordGustavsen

_20220425 "Opening" Tord Gustavsen(ECM)

待望のTord Gustavsenの新作の登場である。前作"The Other Side"が2018年だったので,4年近くの時間が経過している。私はこれまでTord Gustavsenの音楽を基本的に高く評価してきた。辛めの評価をしたのは"Restored Returned"ぐらいで,その内省的で美しい響きにはまいってしまうというのが常なのだ。そんなTord Gustavsenの新作も,私の想像そのままの響きが届けられたと言ってもよい。

これまでのアルバムからはベーシストが交代しているが,Steinar Raknesが一部で響かせるアルコの響きやエレクトロニクスの活用が,見事にTord Gustavsenの音楽と相乗効果を生み出すという感じである。いつもながらのことではあるが,これだけ内省的な響きを出されれば,聞いている方は思索ための時間を取ることが可能になりそうだとさえ思ってしまう。世の中が騒々しい中で,こうした時間を与えてくれるこういう音楽は貴重だ。10曲目の"Ritual"のみ,ほかと違ったアブストラクトな感覚を持つものとなっているが,これはこれでありだと思えるものの,やっぱり浮いている。

前作をレビューした時にも書いたのだが,私はTord Gustavsenの音楽を聞いていると,宗教的なところを感じてしまうが,ほぼ全編を通じて,静謐な中に静かな祈りでも捧げたくなるような音楽なのだ。こういう音楽をライブで聞いたらどうなってしまうんだろうと思ってしまうが,部屋で聞いていたら,久しぶりに膝を抱えたくなってしまった(笑)。ちょっと甘いと思いつつ,星★★★★☆。

Personnel: Tord Gustavsen(p, electronics), Steinar Raknes(b, electronics), Jarle Vespestad(ds)

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コメント

閣下、リンクをありがとうございました。m(_ _)m

>静かな祈りでも捧げたくなるような音楽
この感覚、よくわかります。

繊細な表現が満載で、思慮深く、
それでいて、、とても自由な即興を重ねていると思います。

息の合った演奏を目の前で聴きたいですよね!

私のリンクです。
https://mysecretroom.cocolog-nifty.com/blog/2022/04/post-914b0c.html

Suzuckさん,おはようございます。リンクありがとうございます。

>>静かな祈りでも捧げたくなるような音楽
>この感覚、よくわかります。

ありがとうございます。

>繊細な表現が満載で、思慮深く、
>それでいて、、とても自由な即興を重ねていると思います。

まさしくその通りの演奏ですね。Steinar Raknesのアルコが効いてました。

>息の合った演奏を目の前で聴きたいですよね!

日本に来るようなことがあれば参戦確実ですわ。ぜひ来て欲しいですよね。

おはようございます。

おおむね穏やかに進行していって、曲もコンパクトにまとまっているものが多いため、ながら聴きにもよく(もちろん真剣に聴くときもありますが)、何度もかける方のアルバムに入っています。

もう20年近くもECMから出しているので、特に欧米では一定の需要があるのだろうなあ、と思います。確かに宗教的な感触も感じられますね。

当方のリンクは下記の通りです。
https://jazz.txt-nifty.com/kudojazz/2022/04/post-d31d20.html

910さん,おはようございます。リンクありがとうございます。

>おおむね穏やかに進行していって、曲もコンパクトにまとまっているものが多いため、ながら聴きにもよく(もちろん真剣に聴くときもありますが)、何度もかける方のアルバムに入っています。

どちらでもOKというのはいい音楽の証ですよね。

>もう20年近くもECMから出しているので、特に欧米では一定の需要があるのだろうなあ、と思います。確かに宗教的な感触も感じられますね。

20年というのには驚いてしまいますが,その間の安定した活動は,ファン層の存在あってこそですね。宗教的というのは感覚的なものに過ぎませんが,日本よりは欧米の方が宗教観の反映はあるかもしれませんね。

中年音楽狂さん
 当方のブログにもお顔を出していただいてありがとうございました
 私はユーロでもこのノルウェーのTord Gustavsenは、哲学的深淵さで一押しです。聴いていて非常に思索的な時間を過ごさせていただけます。
 一つのフレーズをじっくり繰り返し繰り返し深めてゆく技は卓越していますね。貴重です。今年ニューアルバムが出て、これでしばらくはお預けなんで、むしろ今は寂しく思っています。
私にもリンクせてください ↓
http://osnogfloyd.cocolog-nifty.com/blog/2022/04/post-7bb836.html

photofloyd(風呂井戸)さん,こんにちは。リンクありがとうございます。

> 私はユーロでもこのノルウェーのTord Gustavsenは、哲学的深淵さで一押しです。聴いていて非常に思索的な時間を過ごさせていただけます。

そうですよねぇ。ついつい物思いに耽るって感じになります。そういう音楽が合ってもいいと思います。

>一つのフレーズをじっくり繰り返し繰り返し深めてゆく技は卓越していますね。貴重です。今年ニューアルバムが出て、これでしばらくはお預けなんで、むしろ今は寂しく思っています。

Marcin WasileuskiとTord Gustavsenがいれば,私にとって欧州のピアノ・トリオは安泰です(もちろん,ほかにも好きなプレイヤーはいますが...)。ばんばん新作が出るよりも,同じ音源を繰り返し聴く楽しみがあってもいいと思いますし,昔ほど新譜を買うこともなくなりましたから,リピートしながら聞く音源は確実に増えていると思いますので,適切なインターバルで新作をリリースしてくれれば,文句は言いません(笑)。

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