Eliane Eliasのベスト盤:コンピレーションとしてはどうなのかねぇ...。
"Perspectiva: The Best of Eliane Elias" Eliani Elias(Somethin’ Else)
Eliane Eliasに何を求めるかってのは結構難しい。このブログで彼女のリーダー・アルバムとして"Dreamer"を取り上げたことがある(記事はこちら)が,それもボサ・ノヴァ・アルバムだったように,ブラジル出身だけにそういう音を求めるリスナーも多いように思う。しかし,現在の旦那であるMarc JohnsonとのアルバムやSteps Aheadでの仕事を聞けば,決してブラジル音楽(それも歌もの)に留まる人ではない。
このコンピレーションはおそらくは日本編集によるものだろうから,国内制作のアルバムからの選曲ということになっていると思う。そもそも国内制作ゆえのつくりってのが根底にあるから,一般的なEliane Eliasのイメージに基づくものとなっているのはそういうもんだろう。
しかし,そうだとしても,プロデューサーあるいはコンパイラーが明示されていないのは,ベスト盤としてはどうなのよ?って思ってしまう。こういうベスト盤は選曲のみならず,曲順ってところにもセンスが表れると思うのだが,責任者を記載しないのは,無責任の誹りは免れない。ついでに言っておけば,曲ごとのパーソネルを記載するのも筋で,それをしないところにSomethin’ Elseあるいは東芝EMIのいい加減さを感じてしまうのだ。
これはここに収められた音楽の質とは関係ない話かもしれないが,売れればいいのか?って感じさせると言いたくもなる制作姿勢が気に入らない。演奏には特に文句はないし,相応に楽しめるが,こういう作りをしてしまうレコード会社は,ミュージシャンに対するリスペクトが足りないと言わざるをえない。そういうことをEliane Elias本人はわかっていたのだろうか...?あるいはこのCDの購買層には関係ない話だったというのだろうか?
我ながら理屈っぽいとも思いつつ,やっぱり納得がいかない。
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コメント
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おはようございます
私はこのアルバムに手を付けてはいませんので・・・理解が不十分かもしれませんが、このコロナ禍のせいか、このようなものに準じたものも含めて、そんな企画がちょっと多いように感じています。
Eliane Eliasは、ピアニストとしてのジャズとヴォーカリストとしてのジャズとの若干の違いを感じていますが・・・どんな構成だったのでしょうか、彼女はヴォーカルが主体の場合はポピュラーに近いところを売りにしたことも多かったので、おっしゃるように両分野を混同すると変なものになってしまいそうです。
アルバム造りにも一つの思想が欲しいですね・・同感なお話を拝見しました。
投稿: photofloyd | 2022年4月15日 (金) 10時30分
photofloydさん,おはようございます。
>私はこのアルバムに手を付けてはいませんので・・・理解が不十分かもしれませんが、このコロナ禍のせいか、このようなものに準じたものも含めて、そんな企画がちょっと多いように感じています。
このアルバムが出たのは随分前のことなので,コロナ禍とは関係ありませんが,コロナ禍はミュージシャンのレコーディングの機会に影響を及ぼしたのは間違いないですから,レコード会社が企画もので逃げを打つというのはあったかっもしれません。
> Eliane Eliasは、ピアニストとしてのジャズとヴォーカリストとしてのジャズとの若干の違いを感じていますが・・・どんな構成だったのでしょうか、彼女はヴォーカルが主体の場合はポピュラーに近いところを売りにしたことも多かったので、おっしゃるように両分野を混同すると変なものになってしまいそうです。
> アルバム造りにも一つの思想が欲しいですね・・同感なお話を拝見しました。
全くその通りでして,このアルバムにもピアニストを強調した曲も入っていることは入っているのですが,結局は受けやすい曲に偏っている感が強いです。そもそも選曲の対象となった日本制作のアルバムがそういう感じだったのだろうと思います。私がこのアルバムに否定的な記事を書いたのは,クレジットの不備が最大の要因です。こういうのを無責任なつくりだというのが正直なところです。おっしゃる通り「思想」は大事ですよね。
投稿: 中年音楽狂 | 2022年4月16日 (土) 07時33分