"New Chautauqua":あの頃のPat Methenyって感じ。
"New Chautauqua" Pat Metheny(ECM)
振り返ってみれば,私が初めてPat Methenyの音楽に触れたのは,ECMレーベルにおける”Pat Metheny Group"だった。結構リリースされてすぐぐらいに買った記憶があるので,高校2~3年の頃,確か予備校の夏期講習の帰りかなんかで,京都のショップで購入したような気がする。そこで一気に気に入ってしまい,それ以降のアルバムはほぼリアルタイムで聞いてきたし,それ以前のアルバムも後追いで聞いてきた。後追いで聞いたのは"Bright Size Life","Water Colors"ということになるが,私とPat Methenyとの付き合いも長くなったものである。そんな中,実は"Pat Metheny Group"以降で,リアルタイムで買わなかったのがこのアルバムであった。
本作はPat Methenyの多重録音を交えたソロ・アルバムである。私がPat Methenyに惹かれたのは"Pat Metheny Group"におけるバンド・サウンドであったので,その後"American Garage"が出た時点で,彼らの音楽の全部聞きを目指したはずだ。よって,このソロ・アルバムが出た当時は,まだそこまでプライオリティを上げられなかったということだ。そもそもまだ高校生か,予備校通いをしている頃であるから,限られた小遣いでは,買えるアルバムの枚数も少なかったので,それはそれで仕方がなかった。結局入手したのはCDの時代になってからなので,随分後になっての購入となった。
まぁそれでも,冒頭のタイトル・トラックなんかを聞いていると,どう聞いてもあの頃のPat Methenyの音だよなって感じである。後にPat Methenyはテクノロジーも駆使するようになっていくが,この頃はまだシンクラビアとかギター・シンセサイザーも使っていないから,音的にはまだまだ素朴な感じもするが,フレージング自体は今も昔も変わらないってところだ。
なので,今聞いても,相応に楽しめるアルバムではあると思うが,アナログで言えば,A/B面1曲目のタイトル・トラックと"Hermitage"がいかにもPat Metheny的で魅力的に響くように感じる一方,そのほかの曲のクォリティは今一歩かなって気がする。そういうこともあって,ECMのアルバムの中ではプレイバック頻度があまり上がらないというのが正直なところなのだが,やはり私が期待してしまうのが”Pat Metheny Group”,”Travels”,あるいは”Still Life (Talking)のレベルになってしまうからなのかとも思う。まぁ,どうしても期待してしまう,そういうミュージシャンなのである。それを半世紀近く続けているってのも凄いことだが,このアルバムに関しては星★★★☆ってところ。嫌いじゃないけどね(笑)。でも,この頃から15弦ハープ・ギターとか弾いていたのねぇ。それが後のピカソ・ギターになったのかなんて思ってしまった。
Recorded in August 1978
Personnel: Pat Metheny(g, b)
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