Miroslav Vitousの"Emergence":どれだけ訴求力があるかは別にして,これだけベース・ソロでアルバムを作ってしまうECMは凄い。
"Emergence" Miroslav Vitous (ECM)
ECMレーベルには結構な枚数のベース・ソロによるアルバムが存在する。ECMレーベルのファンは別としても,ベース・ソロなんて一体どういう人が買うのか?って思ってしまうのだが,自分も結構な枚数買ってるくせに言うなよ!と言われては抗弁不能だ(笑)。
そんなECMからリリースされたMiroslav Vitousによるベース・ソロ・アルバムが本作であるが,いくらECMレーベルの音楽が好きだからと言っても,私もこのアルバムのプレイバック頻度は極めて低い。やっぱり通常の音楽鑑賞のレベルからすれば,ハードルが高いのだ。それでも,Miroslav Vitousらしいアルコとピチカートをうまく混ぜた感じの演奏は,Vitousのベースの技に触れるにはいいと思う。
しかし,全編ベース・ソロってなると,ベーシストはさておき,一般的なリスナーには聞き通すことさえ厳しいものなんだろうと思ってしまう。決して聞きにくい音楽だとは思わないし,言い訳っぽく(爆)"Alice in Woncerland"も演奏しているが,曲の魅力と言うよりも,技のデパートみたいな感じになっているところは否めない。なので,純粋な音楽として評価するのは結構難しいというのが実感で,これを聞いていると,同じECMでもジャズ心全開のMarc Johnsonの"Overpass"がいかに優れたアルバムだったかがわかると思う。まぁ,Vitousは多重録音はしていない(ライナーにも"No Overdub"と書いている)ので,その志こそ認めないといけないんだろうが。ってことで,半星オマケみたいなところで星★★★☆。
Recorded in September 1985
Personnel: Miroslav Vitous(b)
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